2016年1月23日

NPO法人 ウィークタイ

Filed under: 大阪府,相談する,集まる・つながる — Kumono @ 20時30分36秒

調査票は支援機関が記入。
答えの[ ]内および設問に[調査員が聞き取り]とあるものは、
支援機関への聞き取りをもとに調査員が記入。

Q.団体名
特定非営利活動法人ウィークタイ
Q. 主な活動場所
ウィークタイ事務所(大阪府吹田市芳野町10-8)
自助会は豊中市庄内公民館、吹田市芳野町集会所、関西大学千里山キャンパスなど、吹田・豊中市内で主にやっています。
[豊中市庄内公民館は阪急電鉄庄内駅から徒歩17分、阪急バス日出町から徒歩5分程度です。駐車場は15台あります(図書館・老人センターと共用)。周辺は住宅地で、閑散としています。初めて訪れる場合は迷うおそれがあるので、行く前にしっかりと確認したほうがいいと思います。]
 Q.活動内容に関して
 

活動内容 活動時間
(曜日・時間)
費用 利用の際の注意事項等
だらだら集会@庄内公民館(居場所) 毎月第3土曜日10:00-21:00 無料
(2015年度)
元ひきこもり等の
生きづらさ当事者のみ
ピアサポートミーティング(自助会等) 月3回程度 各回によって異なる(無料~500円) 各回によって異なる
共助会 メンバーの
依頼・発案に
応じて
無料(かかる実費のみ) 会員のみで利用登録に際しては面談有
元ひきこもり当事者や親の不安・悩み相談(傾聴) メールの
ある都度
メールは無料。別途日程を組む場合は3000円+交通費 会員には共助会のML等でも対応。
支援施設・
団体紹介
月3回程度と
メールでの
相談に応じて
無料

[・豊中市庄内公民館での活動について:和室が3部屋あり、「だらだら集会」と「ピアサポートミーティング」を1部屋ずつ使い行っています(残り1部屋は避難部屋)。

・共助会:2005年ごろ、「だらだら集会」に集まる人は、仕事に就けなかったり働きたくない人が多かったので「いかにお金を稼ぐか」もしくは「いかにお金を節約するか」を考えて作りました。引越しの手伝いを業者に頼むのではなく自分たちで行ったり、各自のいらないものをネットで売ったりしていました。現在は各自仕事をするようになったので、自由な時間が少なくなり活動しにくいのが悩みです。]

 Q. 活動理念など、活動をする上で大切にされていることについて
 ひきこもり支援の必要性が多方面から叫ばれる中、”元”ひきこもり当事者に対する支援の重要性はこれまでほとんど注目を浴びてきませんでした。「ひきこもり状態から脱したのだからそれはすなわち社会復帰したということであり、これからは普通に社会生活を送れる」、と支援者までもがそう思っているケースは少なくありません。
当然実際には違います。多くの元ひきこもり当事者が、今、何とか、ギリギリ生活をやっている状態です。彼・彼女らはひきこもり状態の最中にあったときに多くの社会的資源、すなわち友人・知人等の人間関係や、社会生活の基礎的な知識等、あらゆるものを失い、あるいは習得できていないまま、社会に出ています。支援機関からの「卒業」が晴れて「社会復帰」などとはとても言えない現状がここにはあります。
元ひきこもり当事者は、ともすればまたひきこもり状態に戻ってしまう、非常にリスクの高い状態であると言い換えることもできます。私たちは自身がその身である事を前提として、お互いの事情を理解している者同士で支えたり、時に支えられたりしながら緩やかに繋がりあうことが、この状況を乗り切ると信じて活動をしています。
 Q.スタッフの人数(代表者含めスタッフ的な役割の人の数)
男性 女性
20代 4人
30代 2人
  Q. 専門資格・免許など
歯科技工士、介護福祉士、登録販売者、危険物取扱者、フォークリフト運転者、アマチュア無線技士、中型運転免許、旅行業務取扱管理者など。
中心メンバーの全員が元ひきこもり・不登校の経験者。各々が当事者であった経歴上、ひきこもりの支援機関や、カウンセラー、労働問題、貧困問題を扱うNPO等と密な繋がりを持っている。また各々が他の当事者団体の情報も多く持っている。
 Q. スタッフプロフィール
・代表理事:1987年生、男性。関西大学大学院社会学研究科博士前期課程、とよなか都市創造研究所運営委員、吹田市人権施策審議会委員、堺市地域活動支援センターぜるこば非常勤支援員。現在は大学院での研究のかたわら、各支援団体の活動に精力的に参加しています。2007年ごろに北海道に逃避行の経験あり。2014年には高知で教員として働き、同時にそこで不登校児の居場所づくりなどを行う。(この2期間は、「だらだら集会」を休止していた)
ロード(自転車)レース・カー(自動車)レースを見るのが好き。お酒はたしなむ程度(本人談)。当事者研究・オープンダイアローグに興味がある。・理事:1985年生、男性。介護福祉士、NPO法人西宮がすきやねん常勤職員。・理事:1990年生、男性。京都大学総合人間学部卒、旅行業務取扱管理者、NPO法人ニューワークススタッフ、「社会的」ひきこもり・若者支援近畿交流会マッププロジェクトメンバー。
 Q. ホームページ
http://weaktie.org
 Q. SNS等
 

Twitter https://twitter.com/npoweaktie
Facebook https://www.facebook.com/weaktie
 Q. メールアドレス
 mail@weaktie.org
 Q.最初の相談者の割合について
 

属性 割合(%)
本人 90%
7%
その他 3%
 Q. 上表「その他」とは
当事者の親の知人、当事者の学校の教員、行政関係者、カウンセラー
 Q. 参加・利用している本人の特徴など
 2016年現在の居場所利用者は、大阪、兵庫、奈良在住の20代後半から30代の男性が中心です。10代、40代の方もいらっしゃいますが、割合としては少ないです。女性の比率は居場所や自助会では毎回1-2割です。
共助会では今は自立して社会生活ができている元ひきこもりが中心ですが、居場所や自助会には自立に向けて今まさに支援機関に通いながら頑張っている方も多く来られています。
最近は親や職場、支援機関とあまり上手くいかず、自分一人の力で社会生活を努力していたものの限界を感じて来られた方が多い印象です。
 Q. 本人が参加する場の雰囲気、本人と接する空間の雰囲気について
 各事業の各回では当日運営を担うメンバーごとに雰囲気が異なっています。これら運営メンバーも全員が元ひきこもり当事者であるというところから、「自身が心地良い」を各々が考えて実践・演出しているように思います。
例えば活動の原点となった「だらだら集会」では、「何も話さなくても、居てるだけが許される」場所になるよう努めています。[写真は、上の段の2枚が庄内公民館での「だらだら集会」、下の段の左が堺での自助会、右が西宮の自助会の部屋の様子です。]
だらだら集会 だらだら集会 堺の自助会 西宮の自助会
 Q. 参加・利用している家族・親の特徴など
 当事者(お子さん)が20代前半までの親がほとんどです。子どもに友達ができればという想いや、ただ楽しく外に出てもらうその動機付けになればという期待から相談に来られる方が多いです。家族の構成は両親が顕在で同居しており、比較的経済的には豊か(経済的問題に直面していない)な印象です。またいずれかあるいは両方の親が「ひきこもり」に対する理解度が高く、そのためいずれかあるいは両方の親と子の関係は良好なケースが多いように感じています。
 Q. 家族・親が参加する場の雰囲気、本人と接する空間の雰囲気について
 基本的にどの事業においても、当事者とそれ以外(家族・支援者)が顔を合わせる状況はありません。親や支援者に対するウィークタイの事業の説明会・相談会を個別に行っています。
Q.活動を始めたきっかけ[調査員が聞き取り]
 2005年、現在NPOの登記をしている場所(代表の家族の会社の社宅の2階の空き部屋)で、いろいろな理由で登校できない予備校生が集まるようになったのがきっかけです。代表自身もその予備校の元生徒で、その集まりが現在の「だらだら集会」という活動の原形です。無制限でオープンに受け入れていたので、全く見知らぬ人もいました。
そうした状況を親に見咎められ、集まれなくなってそのことで代表が精神的に不安定になりました。そこで、やはりどこかで集まろうということになり、その社宅の3階のシェアハウスのようなところで集まれる居場所を作りました(2015年までそこをメインに活動)。ただし、「ひきこもり支援」ということを主眼に置いておらず、孤独に対する抵抗という感じでした。そこは非常に居心地がよく、人と交流するのも楽しかったです。そこに集まるメンバーが普段つながっている場所(大学など)の人も集まるようになり、また、ネットで参加を呼び掛けたり、チラシを配ったりしました。
代表は、2010年に「だらだら集会」が自助としてパワーを持っていると実感し、そのあたりから目的意識を持ってストイックに活動するようになりました。そうして、それまで連絡を取らなかったかつての仲間に連絡をとってみると、それまでは何ともなかったはずなのに集まれなくなった途端に「深刻なトラブル」になっていることを知り、“元”ひきこもり当事者への支援の重要性を知りました。そして、今のウィークタイの原形が出来上がります。その後、2014年に法人化、2015年4月から「だらだら集会」は庄内公民館をメインに活動しています。
Q.なぜNPO法人化したのか [調査員が聞き取り]
  事業資金として補助金・助成金をもらうのに、法人化した方がもらいやすいためです。また、「理事」という肩書きがかっこいいからです。ただし補助金・助成金は申請の際の徒労感が大きく、決定後にも担当者の手のひら返しの態度が嫌になったりして2015年度は未申請です。
現在の活動資金は寄付金が主ですが、ウィークタイの役員は全員無報酬で支出が少ない(ほぼ、場所代)ので財政に問題はありません。今後は活動領域を広げたく様々なイベントを計画しており、それらに協力してくれる方に交通費や人件費を捻出したいので、再度補助金・助成金を申請することも検討中です。
 Q.「ウィークタイ」という名前の由来[調査員が聞き取り]
 アメリカの社会学者 マーク・グラノヴェッターの”The strength of weak ties”(弱い紐帯の強み)という説が由来です。
『弱い紐帯の強み』とは、「緊密な社会的繋がりは力を行使するには適当だが、密なネットワークは高度に冗長な情報を持つため、探索にはほとんど無用であるとするものである。一方、弱いつながり、即ち単なる知り合い関係では情報の冗長性がはるかに低いため、探索には極めて有効である。しばしば情報は力よりも重要であるから、個人が発展していく(求職等)には弱い繋がりの方が家族や友人関係よりはるかに重要となる。」という考え方です。
ちなみにそれまでは、「SYP」という名前でした(由来に関しては、当人たちにも不明)。
 Q. 今後の課題・目標など[調査員が聞き取り]
 今後の目標は、社会復帰・経済的自立をした後でもつながれる居場所を作るなど「ひきこもりから脱却するまでではなく、人生全体にかかわる終わりのない活動」をしたいです。
課題は、そうした目標を達成するために法人の事業としてしっかり活動していきたいですが、しっかり計画を立てられる(起承転結の「承」や「結」)メンバーが少ないので、そういうことができてウィークタイの理念に共感して一緒に活動してくれる人材がほしいです。
 ・自由記述
 ウィークタイは当事者団体です。当事者や元当事者の社会生活の困難を少しでも和らげるために、ゆるやかな繋がりをつくることを活動の理念としています。ですのでサービスとして一方的に支援メニューを提供することは、当事者間に支援・被支援の関係性を構築してしまうため、原則として行っていません。
ゆえにほとんどの事業に資金は必要がなく、その点で「収入」によって活動の存続が左右される行政や民間の支援サービスとは大きく異なります。必要とする当事者が存在する限り永久に存続します。いつでも連絡を下さい。
・ 調査員感想
 代表は、精力的に対外的な活動を行っており、ストイックな部分はかなりストイックである。
大雑把な部分もあるが、それを周りがサポートして団体としてうまく回っているようすである。
「だらだら集会」は、わりと(かなり)自由な雰囲気ですが、「ピアサポートミーティング」の方はわりとまじめな雰囲気だと思います。
「自分がやりたいことを他人と一緒にする」ということを大切にしているようです。2014年にNPO法人化するなど、比較的新しい団体であるが、理念も継続意欲も高く今後さまざまな事業を予定しているらしいので、いろいろな場所で活躍されることを期待します。

(最終更新日:2016年1月23日)


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