こもりむしの会
調査票は調査団体が記入。
答えの[ ]内および設問に[調査員が聞き取り]とあるものは、
調査団体への聞き取りをもとに調査員が記入。
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こもりむしの会
くらんど人権文化センター、宝塚市中野町22番19号
[※建物内の構造が分かりづらいので、基本的に和室2で固定して開催している。取れなければ和室以外になることもある。
※駐車場は施設内に併設されている駐車場が無料で利用可能。]
▼Q. その他活動場所
宝塚市立西公民館、ハラペコモリムシ
[※ハラペコモリムシとは代表が経営する雑貨店。「お稽古ビュッフェサロン」を開催している。雑貨販売やレッスンへの参加だけでなく、雑談や安らげる場を目的に訪れる人もいる。]
https://twitter.com/comorimushi | |
https://www.facebook.com/Comorimushi | |
LINE | @gaf9503i |
ブログ | https://ameblo.jp/harape-comorimushi/ |
メールアドレス | comorimushi@gmail.com |
電話番号 | 050-5215-0900 |
Q. 活動内容に関して
活動内容 | 活動時間 (曜日・時間) |
費用 | 利用の際の注意事項等 |
交流会 | 第2、4金曜日 | 当事者200円、以外500円 | 当事者、家族、支援者も同じ空間にいる事が多い。 メール、ライン、電話にて受付。申し込みがなくても参加可能だが、できればしていただけると人数把握ができる為助かります。 |
講座 | 2019年4月~2020年3月、月1回 | 一回500円 | 生きづらさを抱えた当事者向けが多い。 メール、ライン、電話にて受付。定員がある為、申し込みをお願いします。 |
カウンセリング | 月1回 | 当事者3000円、以外6000円 | こもりむしの会のメール、ライン、電話にて受付、もしくは小島先生へ直接申し込みも可能。(1日だいたい6人くらい) |
「やりたい」を叶えるイベント | 不定期 | 自費 | ハンドメイド作成会、合コン、ファッションメイク講座など メール、ライン、電話にて受付。 |
[※講座や「やりたい」の内容については、交流会などに参加する当事者の希望や要望、または興味や趣味からテーマが決まることが多い。
※交流会終了後は参加者同士が話し足りなかったりすると、有志で二次会を行うこともある。
※カウンセリングについては、かかりつけの専門医(臨床心理士)の出張診療。]
▼Q. 利用の際の条件など
未成年の方は保護者の同意が必要
Q. 活動理念など、活動をする上で大切にされていることについて
すべての講演会や講座は、こちらが「~だろう」と勝手な想像をして行うのではなく、みんなが普段やっていることやしたいことを日々聞き、本人たちの聞きたい、行きたいといった当事者目線の「やりたい」をキャッチして作っていきたいと思っています。
その「やりたい」の先に何か本当の目標があるのかもと思うし、実際に行動に移せているのは楽しいから続けられているというのがあると思うが、本人自身が見つけられていないことが多いとも思っていて。なので、あれじゃないこれじゃないといろんな経験をしてみるうちに、そういった目的自体やその目的に向かう選択肢が見つかっていくこととかあるかと思うので、それを確かめるためにもこの会で実際に見て、やってみてどうだったかを感じてもらえたらいいなと思っています。
Q. スタッフの人数(代表者含めスタッフ的な役割の人の数)やスタッフプロフィールなど
7名
▼Q. スタッフプロフィール(クリックで詳細が展開します)
・岡本康子(代表)
・紹介:2017年9月にこもりむしの会を始めました、岡本康子と申します。
・活動を開始したきっかけ:ひきこもりに関する情報や相談場所が少ないことから、自分のところでやってみたら情報が集まるのではないか、また、そうした居場所がないなら自分でやってみよう、という気持ちで始めました。
・現在の活動に対する思い:長い間、ひきこもりに関する悩みを、どこにいって誰に話したらいいのかわからずにいました。ただ当事者や家族の方と話す中で、同じ様な想いをもってる方がたくさんいる事にも気づきました。ひきこもりに悩む方のきっかけになる活動を続けていきたいと思っています。
・年代:40代
・性別:女性
・肩書・役割:こもりむしの会代表、てづくり雑貨のお店ペコムシ店主
・専門・資格・免許など:企画、運営、準備、SNS、講師
・ゆう
・紹介:ゆうと言います。丹波篠山出身、在住です。今は週3日ほど働きに出ていますが、基本的に社会的ひきこもりの段階だと思っています。趣味は写真を撮ることで、ときどき撮りに出かけることもあります。
・活動を開始したきっかけ:去年の9月にこもりむしの会が講演会を開催されていたのですが、そこで知り合いの方が講師をされていたので、興味があって講演会に参加してみました。それからこもりむしの会自体にも行ってみたいと思うようになって参加するようになりました。
・現在の活動に対する思い:こもりむしの会では時々スタッフ的な手伝いもさせてもらっています。当初は岡本さんがとても頑張られていて、見ているだけでは申し訳ない気持ちで手伝うことが多かったです。今は、当事者活動の中で知見を広め、自分の成長に繋げていきたいです。今後は仕事をもう少し増やしたいなと思っています。
・年代:30代前半
・性別:男性
・肩書・役割:ゲストではなくホストとして頑張っていきたい
・専門・資格・免許など:パソコン修理、普通自動車免許、MOS2003.2007
・あい
・紹介:丹波篠山から通っているあいです。私は双極性障害という精神疾患を患っていて、生きづらさを抱えています。趣味はダンス(モダン)です。体調が良い時はダンスレッスンを受けています。冬季以外は実家の農業を手伝いバイト代を稼いでいる。外で働くのに比べ疾患の調整にもなっている。自然が好きで感動しながらでき、自分に農業は向いていると思っている。
・活動を開始したきっかけ:大学で進路に失敗して、鬱状態になり、単発バイトとひきこもりを繰り返していました。遊び村での活動でこもりむしの会代表の岡本さんに、宝塚で講演会がある事を教えてもらった事からでした。
・現在の活動に対する思い:まだ居場所に繋がっていない人や、勇気が出なくて足を運べない人たちが、ブログやメディアを通じて情報を得て、来てみようかなと思って、『外に出てもいいんだよ』と伝える事のお手伝いができたらいいなと思っています。
・年代:30代
・性別:女性
・肩書・役割:講座スタッフ
・専門・資格・免許など:英検3級、普通自動車免許
・なりさん
※他に講演会などの際の役員メンバーが3名いる。
Q. 最初の相談者の割合について
属性 | 割合(%) |
本人 | 60% |
親 | 30% |
親以外の家族 | 5% |
その他 | 5% |
▼Q. 上表「その他」とは
行政の人や、友人の方が当事者さんの事をお話しにこられることがあります。
Q. 参加・利用している本人の特徴など
20代~40代が多い。参加人数はだいたい10~25人くらい。男女比率は7:3程度
▼Q. 本人が参加する場の雰囲気、本人と接する空間の雰囲気について
比較的話がしやすい雰囲気だと思うが、同じ空間に家族や支援者がいることもあるので初めて来る方、特に参加者が多いことが苦手な方にとってはしんどいところがあるかもと思う。
▼Q. 参加・利用している家族・親の特徴など
母親が多く、60代が中心。30代~40代の兄弟が来られることも。本人に対する悩みだけでなく、自身の悩みを話しにこられる場合もある。
▼Q. 家族・親が参加する場の雰囲気、本人と接する空間の雰囲気について
本人と同じ空間にいるので、本人が参加する場の雰囲気で答えた雰囲気と変わらないと思います。
▼Q. 学校関係、行政、近所の人など
社会福祉協議会の方が来られることがあります。
Q. 活動のアピールポイント[調査員が聞き取り]
幅広く、枠に囚われないところ。当事者にとって、また他の様々な人も「普通」に悩まされているが、「普通」は人の数だけあるはずで、例えば仕事に対してもそうであるはずと考えている。
Q. 活動における課題[調査員が聞き取り]
現在の活動を続けつつ要望として挙がってくる「やりたいこと」に答えるには人手が足りていないこと。
また今はまだ持てていないが、参加者の今現在について応えるその先、居場所の先についても応えられるよう、行政との連携なども考えていければという思いがある。
・調査員感想
・調査員1
今回の調査で印象的に感じたことは、代表が会に参加されている方のことを利用者として見ているのではなく、掛け値なしに1人の人として見ていたことです。それ故いい意味で代表らしくなく、会に参加されている人と協力して場を作られている様子を伺うことができました。またスタッフもスタッフとしているのではなく、会にきてよく手伝ってくれるからスタッフみたいな位置づけにいる人、という感じで、その境界線の緩さが個人的にとても居心地がよかったです。
そしてこもりむしの会は参加者を当事者に限定しているわけではなく、保護者や支援者なども場に寄り添える人なら参加できると言います。当事者や親がそれぞれの世界に生きるのではなく互いに共存できる場を作る、そこにこもりむしの会の目指す方向性というものが表されているのではないかと思います。(調査員1)
・調査員2
交流会に参加しました。広めの和室のような場所で、いつも参加してるメンバーでもあるというスタッフの人に受付してもらう形でした。大体18畳くらいの広めの和室に長机と座布団が置いてありました。間仕切りとか特に無く広い部屋です。参加者も含めて会場準備して開始。代表のペコさん(岡本さん)が取り回しして自己紹介を順番にします。その日の参加者は当事者らしい人と当事者の親らしい人が半々くらいでした。自己紹介の際に話したいテーマがあれば言い添えるので、その後全体でそこで出たテーマについて話す流れになりました。
後半は小グループに分かれて話し合いをするようでした。ペコさんに聞いたら、全体よりもグループで話しやすい人も居るかもしれないからとのことです。くじびきでランダムに別れました。グループは何回か組を変えるようで、最初は偶然当事者ばかりのグループになり話しました。この段階になったら特にテーマも設けず、気になった事や興味あることについて話すようです。ペコさんも入ってたので、時々話を振ったりなんとなく取り回ししてくれてる感じでした。そこで出た話を参考にして次の企画なども決まっていくらしく、あれこれ思いや経験を話す中から、こういうのをしたらどうかな、というような話にもなっていました。
二回目は子どもがひきこもりという保護者の人が多いグループでした。就労についての話になったのですが、就労経験についての辛かった問題について話したものの、保護者から言下に否定され、正直苦痛でした。おそらく『常識』に『基づいて』話しているつもりで悪気は無いようでしたが……。ペコさんが入り、子どもさんのような状況の人に向けての新しい施策について色々とアイデアを出しながら対話する流れになっていました。交流会は約2時間くらいで、そのあたりで終了になりました。
終了後に調査の流れでペコさんのお店の雑貨屋さんに移動して案内してもらいました。以前はその店で居場所をしていたそうです。ペコさんに相談がある人はこちらに来ることもあるとか。終了後その日はたまたまみんなで遊びに行こうということになり遊んで、解散でした。
会場は駅から十分ちょっと、周りは住宅街と幹線道路脇の店舗街との半々という感じで、比較的静かな地域という印象でした。幹線道路の方にはチェーン店的な飲食店が多く、終了後どこか行こうかとなった時に便利そうでした。入口には駐車場があるので車でも来れるようです。和室は広く明るい感じです。仕切りは無いので、疲れたというとき同じ室内で休むのは出来なさそうですが、出入り自由で、同じ建物内に小さめの図書室があるのでそちらに移動することもできるかも知れません。トイレは同じ階に二個所ありました。
交流会はある程度テーマが設定されてるので、雑談が苦手な自分の場合は話しやすかったです。小グループに分かれるパートもあるので、そちらでは小さめの声でもしゃべれるので楽でした。グループ分けがくじびきでランダムというのも、自分でグループに『入れてもらえるか』聞いたり、選んだ選ばれたという流れを経ずに済むので良かったです。保護者の人との話でコミュニケーションがすれ違ったのは残念でした。もうすこし突っ込んで話を聞けばただ傷つくだけで終わらなかったのか。でもその気力は出ませんでした。ただもちろん、そうした面が出る機会ばかりでもないかと思うので、複数の立場の人が来る環境を求める人には良いかと思います。
今回は調査できませんでしたが、ハンドメイドや心理などの講座も頻繁にされてるらしいです。講座からから参加して交流会へ、またその逆、あるいは片方、というような形で参加してる人もいるそうで、もう少し前のもっと対人不安が強い自分だったら、講座のほうから出てみるのもあり得たかも、そういう道筋も選べる形式になってるのはいいなと思いました。(調査員2)
・調査員3
それぞれ生きてきた時代や社会環境が違う者同士が集まり交流する場、いわばいま私たちが生きている世の中の状態に近しい環境に活動の場がなっているのは、すごくinterestingに感じた。自己紹介の時に自分の関心のあることや話したいことを言っておくと全体のフリートークのテーマの一つになるかもなのは、自分のことを知ってもらう機会になるなと思えたし、グループトークも任意で集まって話すのではなく、くじで機械的に振り分けられるのはおもしろいと思った。
反面、同じような経験をしてきたり似通った環境で生きてきた者同士で集まっているわけではないので、自分の話したい、聞きたいテーマになりにくい部分もあったり、会場内に逃げ場がないためなかなか話を聞くだけの参加がしにくく、他の参加者の考え方や経験を尊重できない人がその場にいたり自身がそういう状態にあるときは、交流が苦痛に感じることもあるのではないかとも思った。
しかしインタビューをしていくなかで、私は代表は当事者の小さな「やりたい!」の声をキャッチすることに長けており、ちゃんと私たちの反応がどうだったか見てくれる、言葉を聞いてくれる、気持ちに寄り添ってくれる方だと感じたし、もし私が継続的に活動に参加しそういったことがあった際には誠実な対応をしてくださると思えるし、自分の中にしまいこむのではなくその時の気持ちを(代表のやられているお店に言って話したりもできるので)、ちゃんと話せるように思う。
また、自分と似た経験をもつ人とだけ話したいことが出てきたとき、まだ一緒にいたい気持ちの人がいた時は、活動終了後に有志で近隣の幹線道路沿いの飲食店やカラオケに二次会に行くこともあるようなので(毎回ではなく誰かが提案しないと行われないらしいが)、機会そのものもだが、そういう雰囲気が参加者同士にあるのは、私自身の人生に必要なものだと思うので、すごくいいなと感じた。(調査員3)
(最終更新日:2019年8月31日)