2017年3月26日

NPO法人 結

Filed under: 兵庫県,相談する,集まる・つながる — Kumono @ 6時55分57秒

調査票は支援機関が記入。
答えの[ ]内および設問に[調査員が聞き取り]とあるものは、
支援機関への聞き取りをもとに調査員が記入。

Q.団体名
NPO法人 結
Q. 主な活動場所
兵庫県篠山市東吹500 遊び村
[JR篠山口駅から徒歩約20分。看板が出ているので、入り口はわかりやすいです。事前に連絡すると駅まで送迎してくれるそうなので、初めての人でも安心です。]

案内板 看板 入り口看板
Q.活動内容に関して
 

活動内容 活動時間
(曜日・時間)
費用 利用の際の
注意事項等
遊び村 金・土・日・月 10:00~17:00 無料
居場所活動 月1〜2回程度(不定期) 実費
カウンセリング 第2月・第4月 19:00〜21:00 無料
電話・来所相談 月・水・金 10:00〜17:00 無料
訪問 随時 無料
講演会の開催 年2回程度 無料

「遊び村」は、山あいの 緑に囲まれた1500坪ほどの土地にある手作りの遊び場で、○子ども達や家族連れの遊び場 ○不登校やひきこもりの経験者の居場所や体験の場 という2つの顔をもっています。その管理や運営に不登校やひきこもりの経験者が携わることで、体験を積み重ね、それぞれが自分に合った次の一歩を模索しながら活動していく場です。
そのような体験活動のほかに、月1〜2回程度の居場所活動(花見、海水浴、運動会など)や、月2回の臨床心理士によるカウンセリングを行っています。また、黒豆などの野菜づくりや花苗の販売などにも挑戦し、中間的就労の仕組みも模索しています。
“体験すること”、に重点を置いて、相談から居場所活動や様々な体験活動、中間的就労と、ワンストップの支援体制を目指して活動しています。興味を持たれた方は、一度ご相談ください。

遊具 遊具 遊具

Q.スタッフの人数(代表者含めスタッフ的な役割の人の数)
4人

男性 女性
30代 1人 1人
40代 1人
70代以上 1人
Q. スタッフプロフィール
代表:約25年前、子供の不登校をきっかけに家族会を発足し、自宅を改装して「不登校生の居場所」を始める。2002年に篠山市へ引越したのを機に、高校生以上の年齢のひきこもる若者たちの居場所として「しゃべり場」を開設。自身も対人恐怖に苦しんだ経験を持ち、20年以上、不登校やひきこもりの若者に関わってきた。2005年に、活動の支援者の尽力によりNPO「結」が発足。2011年には、「ひきこもる若者たちの第三の道」として「遊び村」を開設。その管理・運営・接客や篠山特産の『黒豆」作りなどに、居場所の若者たちとともに取り組んでいる。兵庫県と篠山市の委託を受け、不登校・ひきこもりの相談員として活動中。
Q. 活動理念など、活動をする上で大切にされていることについて
社会の変化によって、不登校やひきこもりの若者たち急増してきたことに危機感を抱き、支援活動を続けてきました。若者たちが「元気になること」「希望が持てること」「生きている喜びを感じられること」、そして自己肯定感を高め、自信を持って社会参加ができるようになることを願って活動しています。就労などの”形の支援”ではなく”心の支援”を大切にしています。
Q. ホームページ
http://193.3web.jp/
Q. メールアドレス
asobimura@hotmail.co.jp
Q. 電話番号
 (090)1900-6932 (相談用携帯電話)
Q. FAX番号
 (079)550-5296
Q.最初の相談者の割合について
 

属性 割合(%)
本人 21%
51%
親以外の家族 2%
その他 26%
Q. 上表「その他」とは
他の支援団体、市の担当者、保健師、スクールソーシャルワーカー、カウンセラー、自治会長
Q. 参加・利用している本人の特徴など
男女比は7:3くらい。30代が中心で、下は16才から上は44才。
[参加者は兵庫県の人が多いです。篠山市は車社会なので、次のステップで車の免許をとることを勧めることもあります。]
Q. 参加・利用している家族・親の特徴など[調査員が聞き取り]
家族会はもともとありましたが、信頼性を担保するために公的な篠山市の家族会と合体しました。すると参加者は減ってしまったので、今後はもっと家族会とコミュニケーションをとって力を入れていくことが必要だと思っています。
Q. 学校関係、行政、近所の人など、その他の利用者についてなど[調査員が聞き取り]
学校との関係では、相談に来られる親御さんが学校を批判していても、私たちは学校を批判しないようにしています。また、学校に戻るも戻らないもその子自身が決める事で、その子にとっての学校とは何かを大切にしています。家から出てこれない子に対しては、その子の背負っている強迫観念や焦りなどを軽くするように、自分の意志で出れるように自由にしてあげるようにしています(「落とす」支援)。ひきこもり全体に対するマニュアルはないので、個別の支援が必要だと思います。

行政との関係では兵庫県のひきこもり相談支援センターの丹波ブランチも担っており、支援者・行政関係者・教育委員会などが参加している「ひきこもり検討委員会」をモデル事業として立ち上げたりしています。
https://web.pref.hyogo.lg.jp/governor/documents/g_kaiken20140422_02.pdf
また、ひきこもり問題を家族問題にさせないようにもしています。国(社会)がひきおこした問題なので、その解決のためには(金額・使途などが)限定された市の支援よりも幅が広い国の支援が必要だと思います。

Q.活動を始めたきっかけ[調査員が聞き取り]
娘が不登校で、学校に行くかどうかはどうでもよかったのですが、孤立しないためにも人間関係だけは築いてほしかったので居場所がほしかった。しかし、その時代は居場所自体がなかったので、自宅を居場所にして活動していました。
その後、昔と今で社会が激変して、子ども社会もそれに伴って変化したと感じるようになりました(例えば少子化で兄弟が少なくなって、人間関係を築く機会が少なくなったり、ゲーム遊びなどの一人遊びが主流になるなどして、それがいやなことからの逃げ場所になっていました)。そこで、家にいてゲームする事よりも面白いものをつくろうと思い、「遊び村」を作りました。
もともと活動していた居場所では、居心地が良すぎて卒業できないなどの功罪もあったので、遊び村は簡単な作業や人間関係の構築などの一般社会にもつながることを含めて、自主性・自分の気持ちを大事にして次の一歩に進める・立ち止まらせないような居場所にしました。
遊び村は、問題を起こす場所(課題解決のために問題を顕在化させる場所)だと考えています。ほめるとほめられるために動いてしまうので、自分から動けるように、あまりほめることはしていません。むしろ、失敗したときこそほめるようにしています。そうして、なんでも食わず嫌いしないでチャレンジしてほしいと思っています。
また、参加者の状況に合わせて様々な支援ができるようにワンストップも大切にしています。
今後は参加者が(自主的に)遊び村で簡単なお店を開くことを目指しています。そこで自信をつけてほかのところにも行ければいいなと思っています。
また、地元の高校生に場所を提供して、自由な発想で遊び場を作ってもらうようなことも行います。
遊び村のほかにもいろいろやりたいこともありますが、自分の主である「遊び村」をないがしろにできないと思っています。
Q. 支援をしていて感じること[調査員が聞き取り]
もともと人と人とが結び合うという考えから、「NPO法人 結」という名前にしたように人間関係のつながりを大切にしています。
たとえ人間関係が苦手な子がいても、必要ないわけではないと思います。人間関係に興味があったからこそ、そこに触れて傷ついて苦手になったわけなので、人間関係は絶対に必要だと思っています。
その人の現状によって一人でいる時期が必要なこともありますが、必ず人間関係が必要となる時期は来ると思っています。
今後は、社会についていけない人が、一般社会で言われる「幸せ」の基準も変えて、ひきこもりでも生きていける「(一般社会とは異なる)社会」を新たに作ればいいと考えています。ただし、苦しさがないと楽しさはないことも感じてほしいです。
昔は受け皿として知り合いなどで自営業をやっている人が必ずいましたが、今は減ってしまって受け皿がなくなったように感じます。今までの支援では「答え」が出ていないので、これまでの支援とは転換することが必要だと思います。
Q. 連携について[調査員が聞き取り]
居場所の中でも参加者同士の連携(人間関係を築くこと)が必要だと思います。
支援者同士の連携では支援する側に参加者の関係性を広げようとする意志が必要で、参加者が居心地がいいから現状のままでいいという自己満足で終わらないことが重要だと、これまでの経験から思います。ただし、支援する側の連携で情報を提供するときには、信頼性を担保するためにも精査は必要だと思います。
私たちは、理念が違う団体に行ったとしても、初めから否定だけでは批判して終わってしまうので、何かいいところを盗もうと考えています。
・ 調査員感想
「遊び村」という名前の通りいろいろな遊具があり、しかも全て自分たちで廃材などから手作りだそうです。仕組みとしては単純な遊具が多いですが、多種多様なので一日中遊んでられそうです。ただし、単なる「遊び」にとどまることなく(一般社会にも通ずるような)作業も含まれており、しかもここでは利用者は意識することなく遊びの中で学んでいくのだと感じました。
立派な相談室、建物があるわけではないですが、実はその裏にしっかりとした幅広い支援があることは外から見ただけではわかりにくいかもしれません。「ほめない」「問題を起こす場所」という独特の考えが、その人に合うかどうかもありますが、代表さんがこれまでの経験を踏まえ、至らないところは真摯に反省した結果だと強く感じました。

(最終更新日:2017年3月29日)


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