2017年3月26日

NPO法人 結

Filed under: 兵庫県,相談する,集まる・つながる — Kumono @ 6時55分57秒

調査票は支援機関が記入。
答えの[ ]内および設問に[調査員が聞き取り]とあるものは、
支援機関への聞き取りをもとに調査員が記入。

Q.団体名
NPO法人 結
Q. 主な活動場所
兵庫県篠山市東吹500 遊び村
[JR篠山口駅から徒歩約20分。看板が出ているので、入り口はわかりやすいです。事前に連絡すると駅まで送迎してくれるそうなので、初めての人でも安心です。]

案内板 看板 入り口看板
Q.活動内容に関して
 

活動内容 活動時間
(曜日・時間)
費用 利用の際の
注意事項等
遊び村 金・土・日・月 10:00~17:00 無料
居場所活動 月1〜2回程度(不定期) 実費
カウンセリング 第2月・第4月 19:00〜21:00 無料
電話・来所相談 月・水・金 10:00〜17:00 無料
訪問 随時 無料
講演会の開催 年2回程度 無料

「遊び村」は、山あいの 緑に囲まれた1500坪ほどの土地にある手作りの遊び場で、○子ども達や家族連れの遊び場 ○不登校やひきこもりの経験者の居場所や体験の場 という2つの顔をもっています。その管理や運営に不登校やひきこもりの経験者が携わることで、体験を積み重ね、それぞれが自分に合った次の一歩を模索しながら活動していく場です。
そのような体験活動のほかに、月1〜2回程度の居場所活動(花見、海水浴、運動会など)や、月2回の臨床心理士によるカウンセリングを行っています。また、黒豆などの野菜づくりや花苗の販売などにも挑戦し、中間的就労の仕組みも模索しています。
“体験すること”、に重点を置いて、相談から居場所活動や様々な体験活動、中間的就労と、ワンストップの支援体制を目指して活動しています。興味を持たれた方は、一度ご相談ください。

遊具 遊具 遊具

Q.スタッフの人数(代表者含めスタッフ的な役割の人の数)
4人

男性 女性
30代 1人 1人
40代 1人
70代以上 1人
Q. スタッフプロフィール
代表:約25年前、子供の不登校をきっかけに家族会を発足し、自宅を改装して「不登校生の居場所」を始める。2002年に篠山市へ引越したのを機に、高校生以上の年齢のひきこもる若者たちの居場所として「しゃべり場」を開設。自身も対人恐怖に苦しんだ経験を持ち、20年以上、不登校やひきこもりの若者に関わってきた。2005年に、活動の支援者の尽力によりNPO「結」が発足。2011年には、「ひきこもる若者たちの第三の道」として「遊び村」を開設。その管理・運営・接客や篠山特産の『黒豆」作りなどに、居場所の若者たちとともに取り組んでいる。兵庫県と篠山市の委託を受け、不登校・ひきこもりの相談員として活動中。
Q. 活動理念など、活動をする上で大切にされていることについて
社会の変化によって、不登校やひきこもりの若者たち急増してきたことに危機感を抱き、支援活動を続けてきました。若者たちが「元気になること」「希望が持てること」「生きている喜びを感じられること」、そして自己肯定感を高め、自信を持って社会参加ができるようになることを願って活動しています。就労などの”形の支援”ではなく”心の支援”を大切にしています。
Q. ホームページ
http://193.3web.jp/
Q. メールアドレス
asobimura@hotmail.co.jp
Q. 電話番号
 (090)1900-6932 (相談用携帯電話)
Q. FAX番号
 (079)550-5296
Q.最初の相談者の割合について
 

属性 割合(%)
本人 21%
51%
親以外の家族 2%
その他 26%
Q. 上表「その他」とは
他の支援団体、市の担当者、保健師、スクールソーシャルワーカー、カウンセラー、自治会長
Q. 参加・利用している本人の特徴など
男女比は7:3くらい。30代が中心で、下は16才から上は44才。
[参加者は兵庫県の人が多いです。篠山市は車社会なので、次のステップで車の免許をとることを勧めることもあります。]
Q. 参加・利用している家族・親の特徴など[調査員が聞き取り]
家族会はもともとありましたが、信頼性を担保するために公的な篠山市の家族会と合体しました。すると参加者は減ってしまったので、今後はもっと家族会とコミュニケーションをとって力を入れていくことが必要だと思っています。
Q. 学校関係、行政、近所の人など、その他の利用者についてなど[調査員が聞き取り]
学校との関係では、相談に来られる親御さんが学校を批判していても、私たちは学校を批判しないようにしています。また、学校に戻るも戻らないもその子自身が決める事で、その子にとっての学校とは何かを大切にしています。家から出てこれない子に対しては、その子の背負っている強迫観念や焦りなどを軽くするように、自分の意志で出れるように自由にしてあげるようにしています(「落とす」支援)。ひきこもり全体に対するマニュアルはないので、個別の支援が必要だと思います。

行政との関係では兵庫県のひきこもり相談支援センターの丹波ブランチも担っており、支援者・行政関係者・教育委員会などが参加している「ひきこもり検討委員会」をモデル事業として立ち上げたりしています。
https://web.pref.hyogo.lg.jp/governor/documents/g_kaiken20140422_02.pdf
また、ひきこもり問題を家族問題にさせないようにもしています。国(社会)がひきおこした問題なので、その解決のためには(金額・使途などが)限定された市の支援よりも幅が広い国の支援が必要だと思います。

Q.活動を始めたきっかけ[調査員が聞き取り]
娘が不登校で、学校に行くかどうかはどうでもよかったのですが、孤立しないためにも人間関係だけは築いてほしかったので居場所がほしかった。しかし、その時代は居場所自体がなかったので、自宅を居場所にして活動していました。
その後、昔と今で社会が激変して、子ども社会もそれに伴って変化したと感じるようになりました(例えば少子化で兄弟が少なくなって、人間関係を築く機会が少なくなったり、ゲーム遊びなどの一人遊びが主流になるなどして、それがいやなことからの逃げ場所になっていました)。そこで、家にいてゲームする事よりも面白いものをつくろうと思い、「遊び村」を作りました。
もともと活動していた居場所では、居心地が良すぎて卒業できないなどの功罪もあったので、遊び村は簡単な作業や人間関係の構築などの一般社会にもつながることを含めて、自主性・自分の気持ちを大事にして次の一歩に進める・立ち止まらせないような居場所にしました。
遊び村は、問題を起こす場所(課題解決のために問題を顕在化させる場所)だと考えています。ほめるとほめられるために動いてしまうので、自分から動けるように、あまりほめることはしていません。むしろ、失敗したときこそほめるようにしています。そうして、なんでも食わず嫌いしないでチャレンジしてほしいと思っています。
また、参加者の状況に合わせて様々な支援ができるようにワンストップも大切にしています。
今後は参加者が(自主的に)遊び村で簡単なお店を開くことを目指しています。そこで自信をつけてほかのところにも行ければいいなと思っています。
また、地元の高校生に場所を提供して、自由な発想で遊び場を作ってもらうようなことも行います。
遊び村のほかにもいろいろやりたいこともありますが、自分の主である「遊び村」をないがしろにできないと思っています。
Q. 支援をしていて感じること[調査員が聞き取り]
もともと人と人とが結び合うという考えから、「NPO法人 結」という名前にしたように人間関係のつながりを大切にしています。
たとえ人間関係が苦手な子がいても、必要ないわけではないと思います。人間関係に興味があったからこそ、そこに触れて傷ついて苦手になったわけなので、人間関係は絶対に必要だと思っています。
その人の現状によって一人でいる時期が必要なこともありますが、必ず人間関係が必要となる時期は来ると思っています。
今後は、社会についていけない人が、一般社会で言われる「幸せ」の基準も変えて、ひきこもりでも生きていける「(一般社会とは異なる)社会」を新たに作ればいいと考えています。ただし、苦しさがないと楽しさはないことも感じてほしいです。
昔は受け皿として知り合いなどで自営業をやっている人が必ずいましたが、今は減ってしまって受け皿がなくなったように感じます。今までの支援では「答え」が出ていないので、これまでの支援とは転換することが必要だと思います。
Q. 連携について[調査員が聞き取り]
居場所の中でも参加者同士の連携(人間関係を築くこと)が必要だと思います。
支援者同士の連携では支援する側に参加者の関係性を広げようとする意志が必要で、参加者が居心地がいいから現状のままでいいという自己満足で終わらないことが重要だと、これまでの経験から思います。ただし、支援する側の連携で情報を提供するときには、信頼性を担保するためにも精査は必要だと思います。
私たちは、理念が違う団体に行ったとしても、初めから否定だけでは批判して終わってしまうので、何かいいところを盗もうと考えています。
・ 調査員感想
「遊び村」という名前の通りいろいろな遊具があり、しかも全て自分たちで廃材などから手作りだそうです。仕組みとしては単純な遊具が多いですが、多種多様なので一日中遊んでられそうです。ただし、単なる「遊び」にとどまることなく(一般社会にも通ずるような)作業も含まれており、しかもここでは利用者は意識することなく遊びの中で学んでいくのだと感じました。
立派な相談室、建物があるわけではないですが、実はその裏にしっかりとした幅広い支援があることは外から見ただけではわかりにくいかもしれません。「ほめない」「問題を起こす場所」という独特の考えが、その人に合うかどうかもありますが、代表さんがこれまでの経験を踏まえ、至らないところは真摯に反省した結果だと強く感じました。

(最終更新日:2017年3月29日)

2017年3月11日

一般社団法人 セレンディップ

Filed under: 働く,学ぶ,滋賀県,集まる・つながる — Kumono @ 15時44分54秒

調査票は支援機関が記入。
答えの[ ]内および設問に[調査員が聞き取り]とあるものは、
支援機関への聞き取りをもとに調査員が記入。

Q.団体名
一般社団法人 セレンディップ
Q. 主な活動場所
滋賀県大津市晴嵐1−8−1 晴嵐ビル2階

[この場所で活動を始めた理由:世の中に必要だと思ったからです。活動場所が駅から近く、利用者が来やすいと思ったからです。]
入口

Q.活動内容に関して
 

活動内容 活動時間
(曜日・時間)
費用 利用の際の注意事項等
生活訓練事業 平日10時〜15時 規則による。多くの方が無料 18歳以降の方
居場所事業 平日の16時〜18時(不定期) 無料 期間、曜日は要相談

[利用期間は2年間、必要が認められる場合は1年間延長可能です。利用料は障害者自立支援法に基づきます。概ね所得のない方は無料で利用可能です。

・利用の流れ
相談・見学→体験(2~5日程度)→体験の振り返り(利用決定)→利用開始(契約)
いつからでも利用開始可能です。体験の振り返り後すぐ利用開始される方が多いです。]

Q 利用の際の条件
生活訓練事業は18歳以上
生活訓練事業に参加する場合は、お住まいの市町村で福祉サービス需給の手続きが必要になります。手続きから支援いたしますのでご相談ください。
Q.スタッフの人数(代表者含めスタッフ的な役割の人の数)
4人
Q. 専門資格・免許など
精神保健福祉士、キャリアコンサルタント
精神障害福祉ワーカー経験あり、若者支援経験あり
Q. スタッフプロフィール
関西にて若者の就労、居場所支援に関わる3人で設立。
代表理事:大学卒業後、青少年教育、若者のワークキャンプ事業に従事する。
関西での若者支援施設での経験を経てセレンディップを立ち上げる。
理事:大阪西成にて就労支援事業に従事。
理事:大阪西成にて高校の進路指導、高校の居場所カフェ運営、職業訓練のキャリアコンサルタントに従事。
Q. 施設名称の由来について[調査員が聞き取り]
『セレンディップの3人の王子』という童話からきています。
※セレンディピティ(serendipity)とは、「偶然と才気によって予想外のものを発見すること」の意味で、我々にも利用者にも、予定調和の出来事だけではなく、予想外の出会いがあることを願って名付けました。
2014年~活動開始。
Q. 活動理念など、活動をする上で大切にされていることについて
セレンディップは、若者に向けて「居場所であり、就労や社会参加に向けた学びができる場所」をつくっています。就労の手前でつまずいている人。具体的には、不登校や中退で学齢期から就職へのステップを踏めなかった人。仕事には就いたけれどなぜか仕事が続かない(なぜか仕事に就けない)人です。手帳や障害の有無は問いません。
平日の日中は全てプログラムを行っており。
学齢期に学びそびれたもの、体力づくり、一人暮らしができる生活スキル、をゆっくり学んでいきます。
目標は就職でなくても構いません。進学や、短期のアルバイトや、雇われない働き方など「ぼちぼち生きていく自信と社会とのつながり方」を通う中で見つけていきましょう。
Q. ホームページ
https://reknit-serendip.jimdo.com/
Q. インスタグラム
reknit.serendip
Q. メールアドレス
reknit.serendip@gmail.com
Q. 電話番号
077 ( 531 ) 1786
Q.最初の相談者の割合について
 

属性 割合(%)
10%
その他 90%
Q. 上表「その他」とは
就労支援機関(サポステなど)、学校(高等学校など)、障害者相談機関(生活支援センターなど)
Q. 参加・利用している本人の特徴など
20代、30代が多く10代は少ないです。男女比は6:4です。
[現在利用者の通ってきている範囲は大津市堅田~守山市で、年齢は20歳代~40歳半ばの方が利用しています。]
Q. 本人が参加する場の雰囲気、本人と接する空間の雰囲気について
様々なしんどさを抱えた利用者がいるので、毎日ゆっくりプログラムを進めていきます。ソファや、図書室など一人で過ごせる空間も作っています。
自分の体調に合わせて、通える日数から徐々に通所日数を増やして週5日通える体力をつけることを最初の目標にする人が多いです。
図書室 図書室 調理室 調理室
Q. 参加・利用している家族・親の特徴など
様々な家庭環境の方がいるので一概には言えません。
Q. 家族・親が参加する場の雰囲気、本人と接する空間の雰囲気について
初めての見学の時は、親と一緒に来られる方も多いです。家族のしんどさや本人への思いも含めてまずお話をお聞きしていきます。親だけの参加の場は現在ありません。
Q. 今後の展望について[調査員が聞き取り]
いろいろな生き方が存在するこの世の中、「自分の生きる道」としてどこかに就職し、与えられたことを全うする道を選ぶのも一つだと思うが、そういう道を選ぶわけではなく自分で何かやりたい!って思う人たちを応援していければいいなと思っています。
古物商(いわゆる中古品販売)で、中間就労とよばれる、働くことに対するイメージをもつための活動をやりたいです。
・ 調査員感想
生活訓練はプログラムも就労や自立にむけたものなので、利用するうえで「自分は何がしたくてここに通うのか?」という目的意識をもっていると、社会と関わる意欲の回復・向上や就労先にたどり着くのもすごく早くなるだろうなと思った。
逆に、施設が運営費を賄うために利用している制度の都合上、利用期間が定められているのもあって、いつでも誰でも利用可能な自宅以外の自分が安心できる場所としての利用の仕方は難しそう。
駅周辺には飲食店も多く商店街もあり人通りは少なくないが、施設は駅の繁華街から少し離れたビルの2Fにあり、入り口がビルの裏側でわかりにくいが、利用していることを周りに見られたくない人にとってはありがたい。(調査員1)

制度を利用しているため2年~3年という利用期限の枠があるのだが、無料で、様々な生活訓練プログラムに参加できるのは貴重である。また複数の運営者も他地域ではあるが経験と、しっかりとした思いがあるがそれを押し付けることなく、目の前の利用者の様子やニーズをくみ取って柔軟に運営しているのが感じられて素晴らしいと思いました。(調査員2)

お伺いした時もお昼ごはんのいいにおいがしており、明るい雰囲気がしていた、初めてプログラムに参加される方にもスタッフから説明しなくても自然と周りが教えてくれるとお聞きしアットホームな感じがした。
駐車場が無いということなので車で行動する方には不便だが駅から近いので公共交通機関の利用者には便利なところである。
職員さんが柔軟にプログラムを変更したり新たな試み(古物商など)を考えておられたり日々の試行錯誤が感じられた、就労を目的にするのではなくより良い生き方を見つける場になるのではないかと感じた。(調査員3)

(最終更新日:2017年3月29日)

2017年3月9日

時計台

Filed under: 奈良県,集まる・つながる — Kumono @ 11時42分14秒

調査票は支援機関が記入。
答えの[ ]内および設問に[調査員が聞き取り]とあるものは、
支援機関への聞き取りをもとに調査員が記入。

Q.団体名
時計台
Q. 主な活動場所
奈良市芝辻町2-11-16 圭真ビル401
[近鉄新大宮駅から徒歩3分。「フリースペースSAKIWAI」を借りて開いています。時計台という看板は出ていないので、わかりにくいかもしれません。ホームページには写真も出ているので、そちらもチェックしてください。]
外観 入口看板
Q.活動内容に関して
 

活動内容 活動時間
(曜日・時間)
費用 利用の際の注意事項等
自助グループ 毎月第3日曜日の13:00~17:00 無料 情緒不安定な人は参加不可
Q.スタッフの人数(代表者含めスタッフ的な役割の人の数)
1人

男性 女性
30代 1人
Q. スタッフプロフィール
元不登校、元ひきこもり。現在パートで働いています。正社員歴なし。実家暮らし。
Q. 活動理念など、活動をする上で大切にされていることについて
2つの部屋を利用した活動。話疲れたらもう一つの部屋に行き、本を読むなどして休憩できる場所の提供。普通の自助グループでは、部屋は一つしかないので、自助グループの参加者ではない人に見られることのない一時避難場所がない。
Q. ホームページ
http://tokeitower.com/
Q. メールアドレス
info@tokeitower.com
Q.最初の相談者の割合について
 

属性 割合(%)
本人 100%
Q. 利用者さんの声[調査員が聞き取り]
基本的にいつも変わらない3人が参加している。
私自身は、ひきこもり状態から立ち上がるための力(筋力・人・情報など)が必要で、そのためにもサポートが必要だと思います。自身が認知行動療法で立ち直った経験から、ほかの人にも気づきなどを与えたいが、押しつけはダメなのでバランスが難しいです。手を差し伸べるタイミングや相手の立場(プライド)に配慮するのも難しいと思います。当事者の親御さんに手紙・ポストカードを書くボランティアをしています。私の場合、理解してくれる人がお医者さんだけだったので気に入られようと病院に通い、その結果、ほめられようと出された薬をよく飲むという状況に陥ったこともあります。
自分の失敗を話すことが大切で、成功だけでは信用されないと思います。
自分の経験(一次情報)が少ないので、知識を得よう(二次情報を集めよう)と本などをよく読みました。
本プロジェクトに対しては、情報が偏らないように、包み隠さないように、否定的な意見もあればいいと思います。
Q. 本人が参加する場の雰囲気、本人と接する空間の雰囲気について
部屋が2つあるので、話す部屋と、話すのに疲れたら休憩する部屋に、分けています。話す部屋では、自分の将来への思いや、自分の治したい性格や、伸ばしたい性格や能力など、前向きなことを話せる雰囲気です。休憩する部屋では、一人で本を読んだりしているので静かな落ち着ける雰囲気です。
[姉妹団体である「お昼です!」よりざっくばらんです。時計台も当事者活動であり、言いっぱなし、聞きっぱなしで雑談が多いです。回復(※)を目指す人が合うと思います。自助会なので、居場所ではないです。
※調査員補足として、ここでの回復とは、ポジティブな意欲の向上や就労等のいわゆる社会復帰やその継続のこと
部屋が2つあるので、片方の部屋で話し、もう片方の部屋で休憩できます。だから、最初から最後までぶっ続けで話すということはありません。話すのに疲れたら別の部屋で一人で本を読むなどして休憩ができます。だから、話す以前の、人に慣れる練習ができます。王寺で活動する「お昼です!」の関連団体で、運営者は同じです。王寺での活動場所は、部屋が1つしかなく会議室なのでちょっと緊張感があります。「時計台」の活動場所は、部屋が2つあり和室なのでゆったり感があります。]
入口 洋室奥 洋室手前 和室
Q. 今後の課題など[調査員が聞き取り]
自助会では、純粋なひきこもりだけでなく、心の病、ただのニートなど参加者の層が混じってしまい収拾がつかなくなる場合もあります。
こういう自助会に来れていること自体が回復で、本当に外に出られないひきこもりに対する支援も課題だと思います。
また、自助会は回復を目指す場所なので、自助会での「先輩」は反面教師だと考えています。常連がいると集まってしまうことも多く、初参加の人は発言しづらくなります。
借りている場所(フリースペースSAKIWAI)は運営が厳しいみたいなので、そうなった場合今後の活動場所の確保も課題です。
Q. 親の会との関係[調査員が聞き取り]
時計台自体に親の会はありませんが、最近、KHJ奈良県わかくさの会ができて、そこでホームページ作成を手伝ったり、体験発表などを行っています。そこでは、マイナスだと思っていた自分のひきこもり経験が役に立っています。特に、重症だった人(親とトラブったなど)の話の方が役に立ちます。
ただ、「専門機関教えて」という一発解決してほしいという親御さんには困っています。提案・押しつけをするのではく、「一発解決はない」ということを理解してもらうことが大事だと考えています。
また、親の話を聞いても、当事者本人が脱出したいかどうか見極めることも大切だと思います。そこでのホームページ・チラシ・名刺作成などが実績・経験として役立っています。
Q. 今後の夢[調査員が聞き取り]
活動を続けていれば、いつか大きなNPOが買収してくれることを待っています。宝くじに当たるのを待っているより確率は高いと思います。そのために相手の頭の片隅にでも残ればいいなと思って、知らないNPOに定期的にチラシを送ったりもしています。
Q. 活動を始めたきっかけ[調査員が聞き取り]
代表自身が、もともとSAKIWAIのひきこもり当事者会(2週間に1回土曜日、今は廃止)、の利用者でした。回復を目指すグループをつくろうと「お昼です!」をつくりましたが、それでもまだお金も暇もあったので活動を始めました。また、土日が休みだからといってだらだらしていると後悔します。「慈善活動をしている(社会的にいいことをしている)」と考えると、自分の中で精神的にプラスになります。活動始めて1年ぐらいです。Twitterなどで言っているのに実際には行動していない人や、理念先行型(理想を求めすぎて、現実に即していない人)も多いなかで、そういう人たちに対するアンチテーゼで活動している面もあります。
前日の仕事が遅くなった場合に、次の日に活動するのが(肉体的に)大変なこともあります。
Q. 名前の由来[調査員が聞き取り]
ひきこもっていると時間感覚がなくなるので、時間感覚を取り戻し生活リズムを取り戻そうという思いでこの名前にしました。近くに時計台があるわけではないです。
Q. 自由記述[調査員が聞き取り]
「KHJ奈良県わかくさの会」で、重症だった人の経験の方が役に立つように、物差し・価値は環境によって反転するものなので、その人(当事者)に能力がないわけではなくて環境が合わないだけだと思います。社会的に普通のこと(電車に乗る、朝散歩するなど)でも、自助グループでは称賛されるのです。
なので、さまざまな団体ができてほしいし、当事者にも1つの団体に固執せず、合わなければさまざまな団体に参加してほしいです。そのなかでダメージを受けることもあると思いますが、それを回復する場所があればいいと考えています(本来は家庭がその役割だと思うが)。
・ 調査員感想
活動場所は普通のマンションの一室です。私は同じ代表さんがやっている姉妹団体「お昼です!」にも行ったことがあるのですが、マンションの一室だからなのか、そこよりもかなり居場所に近いです(ただし、あくまでも自助会です)。玄関の靴の量で、入りにくくなることもあるようです。代表さんはお菓子とかがあまり好きじゃないらしく、その代わりに果物を提供してくれることが多いようです。個人的には、代表さんの夢がおもしろかったです。(調査員1)

代表さんは自分の活動動機や目指す活動について極めて明確な答えを持っており、それが「活動を始めたきっかけ」等の項目にとても反映されていると思います。代表さんやスタッフ自身回復を目指していて、別段「誰かを助けてあげたい」といったの支援者的なモチベーションでこの会をやっているわけではないことが、この自助会(当事者団体)に、スタッフと利用者の間に支援―被支援のような権力関係・構造を生み出すことを防いでおり、その結果として対等な立場で何でも話し合える空気ができていると感じました。 理想を高くせず、自分のできることをコツコツ続けていくという代表さんの飾らない姿には真摯な印象を持ちました。この方に興味を持ち、話が合えば、通いたい場所になると思います。(調査員2)

(最終更新日:2017年3月29日)

2016年3月22日

特定非営利活動法人 大東野崎人権協会

Filed under: 大阪府,学ぶ,相談する,集まる・つながる — Kumono @ 8時57分39秒

調査票は支援機関が記入。
答えの[ ]内および設問に[調査員が聞き取り]とあるものは、
支援機関への聞き取りをもとに調査員が記入。

Q.団体名
特定非営利活動法人 大東野崎人権協会
Q. 主な活動場所
大阪府大東市野崎1-24-1(大東市立野崎人権文化センター内)
[JR片町線野崎駅から徒歩3分。周辺は住宅街で人通りも少なめです。]
 Q.活動内容に関して
 

活動内容 活動時間
(曜日・時間)
費用 利用の際の
注意事項等
相談支援 月曜日~土曜日 無料
居場所支援 月曜日 14:00~16:00 無料
訪問支援 必要に応じて 無料
体験活動支援 必要に応じて 無料
学習支援 金曜日 10:00~12:00 無料

[・居場所について:
今年から予算の関係で週3回⇒週1回に縮小しました。「ジョブキャン」と呼んでいます(ジョブ+キャンプ、キャンパスなどいろいろな意味を含んでいます)。楽しいところもありながら、対人関係(コミュニケーション)、集団行動などに慣れてもらうようにしています。隣の教育センターでの卓球や近くのグラウンドでのサッカーなどの軽い運動、調理室での料理体験、和室でのカードゲームなどさまざまです。料理体験はなるべく季節のことを行うようにしています。ちなみに1月の調理体験はお正月ということもあり、ぜんざいを作りました。スタッフの方で考えたメニューや当事者さんの希望を聞いてメニューを決めたりします。
参加者は内容次第で2~10人ほどですが、イベント以外では男の子が多いです。活動が縮小するときにメンバーが「卒業」したり、広報を控えていたので、知られていないという側面もありますが、今後は、新しいメンバーが増えてほしいです。イベントなどは面談の時やメールでお知らせをしますが、なかなか参加しにくい人もいます。多くの人に参加してもらうためにも無料で行っています。臨床心理士がスタッフとして入っていますが、先導するわけではなくみんなで一緒に居場所をつくるという感じです。
みんなが楽しい企画をつくるのが大変で、ヒットしないこともあります。居場所と個別面談で振り返りを行い、スタッフ間で共有します。
ここから次のステップにどうつなぐかが大切だと思っており、居場所からのステップアップとして1upイベント(社会体験活動など)も考えています。

・その他の活動について:
基本的に当事者さんには週1回の居場所と週1回程度の面談が中心ですが、状況に応じて訪問や別の場所での面談をすることもあります。また、当事者だけでなく、家族全体の問題に対応することもあります。
その他にも、協力事業所からの提供で仕事体験の一環として内職作業やパソコン教室なども行っています。]

 Q. 利用の際の条件
本人の年齢は概ね15歳から39歳まで。
 Q. 活動理念など、活動をする上で大切にされていることについて
「外に出ることの第一歩」を、臨床心理士などの専門支援員がセンター等での面談を通して、本人やご家族ととも考えていきます。若者の居場所にもなっている少人数グループ活動「ジョブキャン」を行っています。必要に応じて、セミナーへの案内や各種専門機関との連携も図ります。
 Q.スタッフの人数(代表者含めスタッフ的な役割の人の数)
男性 女性
20代 1人
30代 1人 1人
60代 1人
  Q. 専門資格・免許など
臨床心理士,(大阪府認定)人権擁護士
 Q. スタッフプロフィール
事業統括責任者:
若者等自立支援事業やCSW事業および総合生活相談事業等にかかる各々のスタッフと協働・連携を図っている。
 Q. メールアドレス
noza_naka@yahoo.co.jp
 Q. 電話番号
072-879ー2010 (24時間・夜間緊急対応:090-7354ー2410)
 Q. FAX番号
072-879ー3611
 Q.最初の相談者の割合について
 

属性 割合(%)
本人 5%
90%
親以外の家族 1%
その他 4%
 Q. 上表「その他」とは
学校関係者、相談機関支援員
 Q. 参加・利用している本人の特徴など
特に20代後半から30代の方が多いです。男女比2:1くらいになります。
 Q. 本人が参加する場の雰囲気、本人と接する空間の雰囲気について
 面談はできるだけ静かで話に集中することができる面談室でおこないます。居場所は、野崎人権文化センターの和室や調理室等を利用。綺麗な和室なのでゆったりと過ごすことができます。

[写真は上段の左から玄関、相談室、中段の左から和室、調理室、下段の左からパソコンルームです。]

 Q. 参加・利用している家族・親の特徴など
50代~70代の方、母親からの相談が多いです。
 Q. 家族・親が参加する場の雰囲気、本人と接する空間の雰囲気について
温かい雰囲気作りを心掛けています。
 Q. 学校関係、行政、近所の人など、その他の利用者について
 連携している生活困窮者相談の窓口、サポートステーション、病院等からのご紹介いただくことがあります。
Q.活動を始めたきっかけ[調査員が聞き取り]
 大東市においては同和問題の解決を目的にハード・ソフト両面の事業施策が展開されていました。また、「差別撤廃・人権擁護都市宣言のまちだいとう」を掲げさまざまな人権問題にかかる課題解消を図るために、市民を対象とした総合生活相談(進路選択・就労・人権・生活)事業を行っており若者のひきこもりにかかる相談が増えてきました。
そうしたなかで、平成24年に大阪府が子ども・若者自立サポート事業を行うという情報を得て応募しました。事業実施に当たっては保健師、臨床心理士、精神保健福祉士等の資格を有する人々の協力を得て体制を整えることができ、子ども・若者自立サポート事業、青少年メンタルヘルス事業、発達障がい者気づき事業を連携して取り組めることになりました。
その後、子ども・若者自立サポート事業にかかる予算は廃止され登録制となりましたが体制の縮小や他事業の組み合わせ等で工夫をしています。
担当している市域は、大阪府が指定している大東市、四條畷市、門真市、交野市、守口市の5市ですが、各々の市が27年4月から施行された生活困窮者自立支援制度の下でひきこもりにかかる相談支援を実施しているところから寄り添い紹介等を行う場合もあります。
大東市においては、27年11月から大東市若者等自立サポート事業が実施され、相談・訪問・居場所・体験活動・学習に関する支援にかかる分野を受託しています。
他市の相談支援窓口や専門機関に繋いだ場合でも当センターとのつながり見守りを大切にしています。
Q.最初に相談を来る人はどのような経緯で来ているのか[調査員が聞き取り]
 現在、広報は紙媒体(チラシなど)が中心でホームページは中断しています。最初の相談はそのチラシを見た家族からの電話が多いです(本人からはめったにないです。)家族との面談を重ねて本人と面談するようにしています。本人との面談の段階でも家族と連携します。
その後、当事者の状況に応じて居場所や体験活動を勧めたり、他機関(ハローワーク、サポステ、訓練学校等)に繋ぎます。
ネットワークのシステムはできていませんが総合生活相談等の事業の繋がりを活かしています。
 Q.活動する上で大切にしていること[調査員が聞き取り]
 当団体を法人格化にする時に「人権」人が活き活きとして生きていくことができる社会づくりに貢献することを目的に定めています。
いかにして当事者に向き合って困っていることを一緒に考えていくか、が大切だと思います。
若者のひきこもりは地域に限らず社会全体の問題であるとの認識のもとに、地域や年齢で区別することなく、総合的・包括的な支援に取り組むことを必要としていますところから他機関にもそのようなお願いに行っています。
 Q. 今後の課題・目標など[調査員が聞き取り]
 いろいろなことを安定しておこなっていく(継続していく)ためにも自主財源がほしいです(クラウドファンディングなども検討中ですが、知識不足なので教えてほしいです)。また、中間就労も独自に行いたいです。そのためにも企業の協力などもほしいです。
・ 調査員感想
 ここまで幅広いことを独自に行っている団体(しかも無料で)はなかなかないので驚きました。隣の市とはいえ、自分の家から自転車で10分の距離に、このような支援機関があることも知らなかったです。とはいえ、他の多くの機関のように継続性が課題となっているようで、実際規模も縮小されているようです。幸い、多くの活動に使える「ハコ」はあるので、このプロジェクトのネットワークを活かして継続の一助になれば幸いです。最初は念頭になかったですが、それこそがこのプロジェクトにおける支援機関側のメリットかもしれませんし、プロジェクトとしても何か支援機関側にもプラスになってほしいと思っています。

(最終更新日:2016年3月22日)

2016年3月19日

特定非営利活動法人 みんなの未来かいたく団

Filed under: 大阪府,集まる・つながる — Kumono @ 9時24分59秒

調査票は支援機関が記入。
答えの[ ]内および設問に[調査員が聞き取り]とあるものは、
支援機関への聞き取りをもとに調査員が記入。

Q.団体名
特定非営利活動法人 みんなの未来かいたく団
Q. 主な活動場所
大阪府河内長野市日野97(耕作放棄地再生・農的取り組み)
[河内長野駅に集合して、車で行くことが多いようです。詳細はフェイスブックなどで確認してください。]
Q.その他活動場所
・兵庫県神戸市灘区六甲台町10 URグリーンヒルズ六甲公民館
・兵庫県加西市下若井町の耕作放棄地
・門真市立市民公益活動支援センター(来年度より)
 Q.活動内容に関して
 

活動内容 活動時間
(曜日・時間)
費用 利用の際の
注意事項等
耕作放棄地再生・農的取り組み(河内長野) 毎月第二土曜日、
他月一回不定
(主に土日)
9:00~15:00
一回500円、又は年会費5000円
(割引制度あり)
軍手・長靴・飲み物等持参下さい
耕作放棄地再生・農的取り組み(加西) 毎月一回
(主に土日)
9:00~15:00
一回500円 軍手・長靴・飲み物等持参下さい
コミュニティカフェ・イベント(六甲) 不定期 無料~ 特になし
門真市立市民
公益活動支援
センター
(28年度より)
9:00~21:30
(毎週木曜定休・年末年始お休み)
無料~ 特になし
 Q. 活動理念など、活動をする上で大切にされていることについて
 大阪近郊の耕作放棄地を開拓・開墾して、都市と里山をつなぐ「DASH村的エコビレッジ」をつくっていきます。そこでは「自然と都会人」とをつないだり、農体験をしたりするイベントや、色んな農的取り組みをおこなっていきます。また、これら「トチの再生」や「農的取り組み」を通して、「ヒトの再生(ニート・引きこもりなどの問題に対する提案)」「モノの再生(廃棄食品・資源などに対する提案)」「地域の再生(地域コミュニティに対する提案)」をおこなっていきます。それは社会変革でありイノベーションです。行き過ぎた資本主義に振り回されずかつ共存できる持続可能なコミュニティを創り、ひいては「人々が生き甲斐を感じることができる社会」を創造します。「~しなければいけない」「~するべき」という「既存・既成の概念」を取り払い、ひきこもりの方だけに限らず誰もが自分の居場所を確保し活躍していける様な「オープン&フラット」なコミュニティを目指してます。
 Q.スタッフの人数(代表者含めスタッフ的な役割の人の数)
男性 女性
30代 4人 1人
40代 3人

[理事が8人と多いが、代表に共感している人もいるだろうが、損得の人もいるだろうと思います。当事者経験があるのは自分(代表)だけです。ある時(NPOとは全く別に)ビジネスグループをつくったことがありますが、仲間と思っていた人に裏切られ潰れてしまいました。その時は恨みましたが、後になってその人はもともと自分と見ていたものが違ったただけだと思うようになりました。このことは志を同じくしている人だけで集まらないと上手くいかないということを示していますが、だからといってそれを代表の権限(命じるようなこと)によって実現することは絶対に不可能です。代表とは皆に持ち上げられて代表になれるからこそ、その役割を果たせます。現実的に裏切りのようなことを防ぐには、組織の仕組みとして金銭の流れなどに透明性を担保することが重要で、逆に言えばそのような方法さえとることができれば、1000人規模までであれば防ぐことができると考えています。現にみんなの未来かいたく団では、そのようにして(ネットで全ての情報を公開しています)、順調に活動を広げています。]

  Q. 専門資格・免許など
古物商免許
 Q. スタッフプロフィール
 高校時代に「ひきこもり」を経験。高校3年間で合計約1年分しか通えなかったが、何とか卒業させてもらう。卒業後IT系の会社に就職するが、半年ほどで登社拒否になり退職。大学進学を目指す事になり、翌年奇跡的に合格する。大学進学後は自身のコンプレックスやコミュニケーション能力の低さに苦しみはしたが、何とか卒業し地元の中小スーパーに就職。スーパーは多種多様な人達が居てコンプレックスに苦しむ事も少なく、店長まで勤めあげるが、10年ほどで倒産。それを機に夢でもあった起業家の道へ。2005年、古物商(リサイクルショップ)で独立。順調にビジネス展開し、法人化。株式会社一善堂代表取締役に就任。が、その後リーマンショックやそれに続く東北大震災の不景気の煽りを受ける様になり、経済だけを追い求める生活に閉塞感を感じる様になる。2012年、「トチ(農)の再生」「ヒトの再生」「モノの再生」「地域の再生」を軸として「資本主義経済とは別の第二の価値軸を持つ継続可能なコミュニティの創造」という将来ビジョンを作り、2014年みんたく団の活動をスタートさせる。同年11月、NPO法人化。代表理事に就任。
 Q. ホームページ
http://ameblo.jp/mintakudann
 Q. SNS等
 

Facebook https://www.facebook.com/mintakdan/
 Q. メールアドレス
ippei.k@nifty.com
 Q. 電話番号
06-6332-9518
 Q.最初の相談者の割合について
 

属性 割合(%)
本人 100%
 Q. 参加・利用している本人の特徴など
 20~30代~アラフォーぐらいまで。すでに複数の支援団体などにも出入りし、「ひきこもり」という立ち位置では無さそうな方がほとんどですが、「就労」という壁や「未来に対する不安や閉塞感」に苦しんでいる段階である様に思います。
 Q. 本人が参加する場の雰囲気、本人と接する空間の雰囲気について
 当事者経験の無い人も多数参加しているため、逆にある程度社会経験を積んだ「大人」が多く、多少のトラブルが起きてもそれぞれに対話でもって対処していける。また、「オープン&フラット」を原則にしているため、「ひきこもり」は「生き方の一つ」という認識。作業などは自主性を大事にしているので、遊びながらやっている感じです。

Q. 学校関係、行政、近所の人など、その他の利用者について
 ある程度社会経験を積んだ視野の広い、ある意味「大人」が多いです。耕作放棄地再生は収益性のほとんど無い「社会貢献活動」でもあるため、ガチガチの「会社人間」「ビジネスマン」みたいな人は逆に来ないです。
Q.活動を始めたきっかけ[調査員が聞き取り]
 代表は大学卒業後一般企業(スーパーマーケット)に勤め、その後独立して自営業(株式会社一善堂)を営んでおり、これまでの職歴では一切ひきこもり支援に関わる事がありませんでした。にもかかわらず何故このようなNPO法人を運営するに至ったのかは、大きく2つの理由があります。
1つめは自分自身のひきこもり経験です。中学校での成績は良く、高校は進学校に進んだものの、そこでの挫折経験からまもなく不登校となりました。その後、大学には進学するもののコミュニケーションを人並みにできないということはずっとコンプレックスに感じており、何が足りないかはわからないものの劣等感を感じていました。またこの時期を含めて幼少期に父が淡路島にしばしば釣りに連れて行ってくれて、このことは(後になって思えば)そのような生活(現在のNPOの事業)へのあこがれになっていきました。
2つめは、この「社会と制度」に対する理不尽と不満です。代表は職歴の中で自身の努力ではどうにもならない事を重ねてきました。最初に勤めたスーパーでは仕事ぶりを評価されながら10年間勤め上げたものの、会社の倒産という形で職を失っています。また独立起業後には、努力の甲斐あって順調に成長を続けていたものの、リーマンショックや東日本大震災という自身の与り知らないところでの社会的インパクトによって、その努力がいとも容易く破壊されるという経験を重ねています。そして同時に、このような未曾有の社会的インパクトが発生しても、家賃や公共料金には何の変化も無いことに大きな違和感を持ちました。これらの経験から、どれだけ努力をしても報われず、一方で生まれながらに資源を持っていればどれだけの社会的危機が起こっても安泰である社会と制度に不満を感じ、「世の中の動きに振り回されるのはシンドイ。そうでない生き方をつくりたい」と考えるようになりました。
このような経緯から、具体的な形で「資本主義社会に対するセーフティネットとして社会主義的な生産と再生を行うコミュニティをつくりたい」と考えるようになり、現在の「みんなの未来かいたく団」へと繋がりました。
 Q. 事業の収支報告書を読んだ限り、営利を度外視しているように見えます。ビジネスマンの代表さんがそこまでする訳と、今後の展望について[調査員が聞き取り]
 資本主義に対する疑問が前提にあっての活動なので収益第一とは考えていません。とは言え資本主義社会で生きて行く以上、参加する人にわずかでも現金を分配する必要は感じています。だからどこかでマネタイズ(ネット上の無料サービスから収益をあげる方法のこと)の必要はあります。しかしながらそれは5年、10年先に自然に可能になってくると考えています。誰もやらないけれど、(すぐに)金にならないからやらないだけで、ニーズはあります。ニーズがある以上、(すぐに)金にならなくても突き抜けてゆけば良い。実現すれば、自然にマネタイズできる。この途中で小銭を稼ごうとするから失敗するのだと思います。突き抜けてやっていきます。
 ・自由記述
 当団体では専門の相談員が居る訳ではないので、いわゆる「初期支援」は難しいかと思います。が、逆に「初期支援」を通過してある程度社会復帰した人たちに立ち塞がる壁や「未来に対する不安や閉塞感」を、「農」を通して「無理なく実践的に解決していく」事ができると考えています。
具体的には、
①「農」は「食」という人間が生きていく上での基幹を担っている → 極端な話、お金が無くても「食う物」さえあれば人間生きていける
②ゆるやかな実践(遮二無二やる必要は無い) → 土地さえあれば、自分の食う分だけ作る事はそれほど難しい事では無い=「自給農」 → 「自分の力で生きていく自信」を取り戻す
③「土地」は「耕作放棄地再生」によってタダで手に入る
④共同作業などによる社会との接続
⑤余剰生産物などを現金に変える→経済との接続
⑥「土に触れる」「太陽に当たる」「体を動かす」「自然の中で過ごす」という事の心身への好影響
という事が挙げられると考えます。
また、来年度より開始する門真市の委託事業や、その他企業とのタイアップを通じて、「自分らしくちょっとした収入を得る」仕組みを構築し、更に、ボランティアや協創や相互扶助を軸とした、誰もが自分の居場所を確保し活躍していける様な「オープン&フラット」なコミュニティを創っていく事で、「ちょっとした収入があれば楽しく生きていける」仕組みも構築しつつあります。
・ 調査員感想
 ビジネスの世界に身を置いてきた代表さんは、裏切りや不条理など、人間関係に起因する様々な困難を経験しているが、それでも「最終的に一番面白いのは”人”」と言える寛容さには感心した。組織運営の難しさを実感する話が多々出たものの、まったく絶望していない様子も印象的であった。またピアサポーターの重要性は「共感(≒やさしさ)」という点で強調されるが、代表さんにはこの「共感」に加えて、厳しい資本主義社会で生き延びてきたサバイバーとしての「粘り強さ」と、同時にその自らのフィールドを疑い、既存の価値感を絶対視しない「反骨」が掛け算になっているように感じた。

(最終更新日:2016年3月19日)

特定非営利活動法人 若者国際支援協会

Filed under: 働く,大阪府,学ぶ,集まる・つながる — Kumono @ 9時12分15秒

調査票は支援機関が記入。
答えの[ ]内および設問に[調査員が聞き取り]とあるものは、
支援機関への聞き取りをもとに調査員が記入。

Q.団体名
特定非営利活動法人 若者国際支援協会

[正式名称は「若者国際支援協会」ですが、通称「わかもの国際支援協会」または「わかこく」と書くことが多いです。団体名が長くてすべて漢字だと硬い印象を与えますし、ひらがなの方が柔らかくデザインとしてもそちらの方がいいので、そちらを使うことが多いです。]

Q. 主な活動場所
大阪府大阪市中央区平野町 一丁目7番1号 堺筋髙橋ビル5階 大阪NPOセンター内 B-502
[大阪市営地下鉄堺筋線北浜駅より徒歩2分。周辺はオフィス街で人通りも多めです。]
 Q.活動内容に関して
 

活動内容 活動時間
(曜日・時間)
費用 利用の際の
注意事項等
IT自主勉強会 毎週金曜日
14:00~17:00
無料(参加者との相談の後、有料化の予定有り) スタッフとの
面談を経る
自主勉強会・自習室(高卒認定・WEB制作技術・他) 毎週金曜日
14:00~17:00
無料(参加者との相談の後、有料化の予定有り) スタッフとの
面談を経る
こもりす倶楽部
親の会
月一回
土曜もしくは日曜
一回につき1000円(保護者のみ。当事者は無料) スタッフとの
面談を経る
若者現代文化
フォーラム
(当事者会)
月一回 土曜日 無料 要申し込み
テレワーク・
ワークシェア
営業日 (報酬)業務内容による 技術・能力・相性など、スタッフの判断による

[『IT自主勉強会』:参加者各自の選んだテキストで学ぶ自習形式が基本になります(事務所で閲覧できるテキストも少数ならあります)。事務所にいるわかこくスタッフが、個人的に答えられる範囲で質問に答えます。]

 Q 利用の際の条件
年齢は30代くらいまで。
専門家の対応を必要とする障害をお持ちの方については、十分対応できるスタッフおよび体制が整っていない為、対応を致しかねますことをご了承願います。
 Q. 活動理念など、活動をする上で大切にされていることについて
安心してひきこもることができる社会に、ひきこもりが差別されない社会に、を願い設立したNPO法人。
支援されるものではなく、社会を支援するものとして、自分たちニート、ひきこもりを捉える。誰かを助けることは、自分を助けることである、という意味においての『自助』を行う、ひきこもり当事者の自助グループ。
 Q.スタッフの人数(代表者含めスタッフ的な役割の人の数)
男性 女性
30代 6人
40代 1人 2人
60代 1人

[これまでは理事に頼りっきりでしたが、ここ1年はスタッフ同士で話し合って決めていこうとしています。今のスタッフは雇用ではなく、パートの人もいますが基本的には他に仕事を持っている人がボランティアでやっています。平成25年度は大阪府の緊急雇用推進事業で「雇用」関係があったり、今年度は日本財団の助成金があったりしましたが、今後はなくなるので頑張らないといけないと思っています。]

  Q. 専門資格・免許など
キャリア・コンサルタント。IT技術による制作部有り。親の会有り。
 Q. スタッフプロフィール
 主に、当事者の立場からの若年層のスタッフと、その保護者や支援者の立場からの年齢層のスタッフに分かれています。
若年層のスタッフはひきこもり経験のあるものが大半を占め、立ち上げから関わっているもの、助成事業の企画やその他イベントなどから参加したものが在籍しています。その多くがWEB制作部のテレワーカー(在宅ワーカー)を兼ねており、イラスト、デザイン、HTML、プログラミングなどの技能を持つものもいます。
保護者層のスタッフは、若年スタッフの親や、ひきこもりの子を持つ親、支援者の立場での参加などのものがいます。こちらは主に福祉面での活動に関わることが多いです。
 Q. ホームページ
http://wakamono-isa.com/
 Q. SNS等
 

Twitter https://twitter.com/wakamonoisa
Facebook https://www.facebook.com/wakamono.isa
 Q. メールアドレス
info@wakamono-isa.com
 Q. 電話番号
070-5345-8622
 Q.最初の相談者の割合について
 

属性 割合(%)
本人 39%
55%
親以外の家族 4%
その他 1%
 Q. 上表「その他」とは
社会福祉協議会職員からの当事者に関する相談。
 Q. 参加・利用している本人の特徴など
20代後半~30代の男女の会員・利用者が最も多いです。ほぼひきこもり・ニート当事者・経験者です。
利用者には、スタッフ、当事者会への参加、親の会への当事者としての参加、自習室利用、IT勉強会利用、ワークシェア、テレワーカー、会員など色々とあり、各人に合った形式で参加しています。
興味のあることを学んだり、仕事を行ったりという団体の特徴上、精神面や社交面である程度安定した状態にある参加者が多いです(もちろん例外は在ります。また、当事者会や親の会ではその限りではありません)。
また、親の会を経由して、その子供が参加する形で会員となったものも複数あります。ただ、子の仕事を求める保護者を経由し参加しても、本人にその意思が無い、技術的な水準が満たない等、仕事の依頼にまでたどり着けないケースも多いです。
高卒認定学習会においては10代の参加者もあります。
参加のきっかけは、会員の紹介によるものや、企画や広報からの当事者によるアクセス、保護者の子供、他支援施設の推薦、支援者からの紹介、当事者会参加などがあります。
 Q. 本人が参加する場の雰囲気、本人と接する空間の雰囲気について
○事務所
シェアオフィスの共用スペースを利用しています。机と椅子がセットになった形で、各々好みの席を利用する。会議スペースを使って対面で座るスペースも有ります。ただし、車座になるなどの環境ではないため、多人数で交流するというより、自習をしたり少人数で交流したりという環境となりやすいです。
多人数が集まるイベントや企画では、別室の会議室スペースを有料にて借りて利用しています。ワーキングスペースのほうではスタッフが時々仕事をしています。

○親の会
こもりす倶楽部親の会では、ひきこもり当事者も一員として参加しています。主に、親の世代に対して、当事者がこう思っている、ということを届ける形での参加となります。場所は事務所の共用スペースだったり、会議室だったり、別のレンタルスペースだったりと色々です。

○若者現代文化フォーラム
事務所の会議室スペースで開くことが多いです。当事者会であるものの、保護者や支援者の参加もあります。主に、基調講演として登壇者の話を聞いて、それをテーマとして参加者同士でディスカッションする形となります。話すのが苦手な人は、輪に入らずに聞くだけの参加も可能です。

[写真は、案内図とIT勉強会やイベントを行う部屋(別室の会議室スペース)の様子です。]

 Q. 参加・利用している家族・親の特徴など
 保護者としては母親の参加が9割以上となります。年代は40代~60代が多いです。
主にこもりす倶楽部親の会への参加ですが、開催場所が当事者が利用する場所と同じであることや、親の会への当事者参加などもあるため、スタッフと顔見知りであったり、事務所に遊びに来たりという保護者もいます。
わかこくの特徴である、ひきこもりが仕事をしている、という部分を知って参加する保護者も多いですが、仕事には当事者本人の意思や技術の習得や業務契約上の信頼関係の構築など、いくつかの課題のクリアが必要とされるため、その部分での保護者の期待に応えられない場合がいくつかあります。
上記の特徴も絡み、子供の年齢が20~30代以上の保護者が多いです。
こもりす倶楽部親の会の主催スタッフもひきこもりの子を持つ親であり、同じ立場として親の会の運営を行っています。
 Q. 家族・親が参加する場の雰囲気、本人と接する空間の雰囲気について
 こもりす倶楽部親の会の開催場所は、レンタルオフィスの共用スペース、あるいは会議室スペースであることが多いです。時折、別のレンタルスペースを借りて開催することもあります。主に机をはさんで向かい合う形となります。
親の会では、自己紹介と近況報告、経験談のシェアなどが主な流れです。主に、同じ保護者であるスタッフが中心になりながら、それぞれの近況や悩みなどを、一人ずつ話していく形式です。経験談などからアドバイスすることもありますが、基本的には話を場の全員で分かち合って、共有するというスタンスです。子供を外に出すことよりも、まず親が元気になること、また辛さを分かち合って親が楽になることを目標に運営されています。
ひきこもり当事者も、子供側や当事者側の意見や気持ちを伝える立場として参加しています。責めるような発言よりは、内省的であったり、内心を平静に伝えるような発言が多いです。また、社会構造の変化による世代間の意識差を埋める発言など、気付きや視点を得られたという保護者の声もあります。
Q.活動を始めたきっかけ[調査員が聞き取り]
2008年 オンラインゲームの海外サーバーで、のちに若者国際支援協会(以下、「わかこく」)の中心メンバーとなる3人が出会い、そこでの経験をもとに2009年に日本人のひきこもりを対象に呼びかけを行いました。そして、当事者同士(12名)がネット上でつながり、ひきこもり自助グループとして「ソル・ライフ・ネット」を結成しました。
スローガンを「自分を支援するのは、自分自身だ」と決めて、「自助」の理念を信じ、自分たちで出来ること、社会貢献を開始しました。そのなかで、テレワークの構想を実行に移し、ホームページ制作をボランティアで開始するなどしました。
2010年2月 NPO法人化
2011年 アニメやゲーム等の現代の若者文化について語り合う外国人との交流事業「若者現代文化フォーラム」開始しました。
2012年 ひきこもりの問題を異文化の視点からとらえ直す機会を得て大きな気づきを持ち、外国人の若者も含めた活動を展開していくことを視野に入れて、また何をしてるかわかりやすく明確にするために「若者国際支援協会」に改名しました。
2013年 「親の会」(のちに「こもりす倶楽部」と命名)開始しました。
2013年4月 事務所を大阪市西区北堀江に移しました。
2014年11月 事務所を現在の場所(大阪NPOセンター内)に移しました。
 Q. 今後の課題・目標など[調査員が聞き取り]
 現在は助成事業の中身をこなしているという感じなので、今後は理念に立ち返って活動を継続していこうとしています。
①親の会(「こもりす倶楽部」)
②居場所作り:個々にやりたいことをやりながら、集まれる自習室を開放し、外に出られる人をサポートしています。
③若者現代文化フォーラム
の3つと「テレワーク」の2本柱で活動していこうと考えています。
 ・自由記述
当法人の特徴として、制作部によるIT技術を使った制作業務を請け負っています。
・ 調査員感想
 「わかこく」という名前は、よく聞いていたので大きい団体さんかなと思っていましたが、事務所は共有スペースの一画でとてもこぢんまりとしていました。活動内容から見てもわかるように、パソコンさえあればスペースはあまり必要ないのかもしれません。あくまでも「当事者団体」として、事業を展開しているわかこくは1つのモデルケースになっていると思います。

(最終更新日:2016年3月19日)

2016年2月11日

NPO法人 教育相談おおさか

Filed under: 大阪府,学ぶ,相談する,集まる・つながる — Kumono @ 20時19分12秒

調査票は支援機関が記入。
答えの[ ]内および設問に[調査員が聞き取り]とあるものは、
支援機関への聞き取りをもとに調査員が記入。

Q.団体名
NPO法人 おおさか教育相談研究所
Q. 主な活動場所
大阪府大阪市天王寺区東高津町12-14
[地下鉄谷町9丁目駅、近鉄大阪上本町駅から徒歩2分。周辺は歓楽街で、人が多いです。専用の駐車場はありませんが、近くに「タイムズ」(時間貸駐車場)があります。]
 Q.活動内容に関して
 

活動内容 活動時間
(曜日・時間)
費用 利用の際の
注意事項等
相談室での相談 月曜~金曜
10:00~18:00
土曜
9:00~17:00
事業活動協力金として、1時間メドで2000円 なし
訪問 随時 同 3000円
学習支援 随時 同 3000円
家族交流会 随時 無料 当法人相談来談者の家族の交流会

[訪問は極めてまれですが、随時しています。学習支援も同様です。最近いろんな機関とつながるようになってきて、学習支援のニーズが多くあることも分かってきました。元教員の特徴を生かしていきたいです。また、当法人に相談された方と相談中の方を対象に家族交流会も発足しました。]

 Q. 活動理念など、活動をする上で大切にされていることについて
 当法人の相談統計から見える最近の特徴は、小中学生の登校拒否人数が急増していること、高校生も相変わらず多いです。さらに20歳代のひきこもりが相談中最も多く、また30歳代以上の相談が増加しています。つまり、小中学校、高校、20歳代、30歳代以上の各年齢層に分布が広がっています。
その原因について、研究所として分析も行っていますが、小中学校の子どもたちをとりまく教育や生活環境が貧困と格差の問題、学力テストを始めとする競争と管理の教育によって学ぶ喜びが奪われ、それが校内暴力の増加にも表れ、人間関係が崩れる状況にあること、また登校拒否から社会的ひきこもりへの移行や、社会参加から撤退する若者など、子ども若者の生きづらさがいっそう深刻になっています。
この事態を打開しない限り、登校拒否、ひきこもり問題はさらに深刻となるであろうことを懸念しています。当法人は、子ども若者の困難の原因となっている教育と社会環境の改善をはかり、未来に希望ある生き方が可能となるよう努力し活動しています。
 Q.スタッフの人数(代表者含めスタッフ的な役割の人の数)
男性 女性
70代以上 2人

相談員は32名で元小学校・中学校・高校教員、1名はフリースクール経営者(退職者なので、若い人で60歳。)臨床心理士の資格を持つ人もいます。

 Q. スタッフプロフィール
・当研究所理事長・相談員:大阪府立高校教員・大学非常勤講師を歴任
・当研究所監事・相談員:元柏原市立小学校教員
[設立当初からの30年来の相談員もいます。元教員で構成しています。当NPO法人の特色を生かしながら他の支援機関と連携しながら、学校現場で役に立つような機関でありたいと思って活動をしています。]
 Q. ホームページ
http://kyoiku-sodan.main.jp
 Q. メールアドレス
kyoubun@minos.ocn.ne.jp
 Q. 電話番号
06ー6768ー5773
 Q. FAX番号
06ー6768ー2527
 Q.最初の相談者の割合について
 

属性 割合(%)
本人 5%
90%
親以外の家族 5%

時々学校の先生が来られるときもあります。また、「親以外の家族」は、おばあさんが孫のことで相談や、おじ・おばの来談などがあります。

 Q. 参加・利用している本人の特徴など
 活動理念でも述べたとおり、年齢は学齢期から40歳代まで広範囲にわたっています。男女比率は2014年では男性63.8%、女性36.2%であり男性が女性の1.8倍と多い傾向が続いています。相談室に直接やってくる本人は20代の傾向。年齢が高くなると直接来室は、ほとんどありません。
ジェンダー(社会的性差)の問題、男性中心社会、長男の圧力というものが、男性相談の割合の高さにあらわれているのではないかと分析しています。20歳代が相談の多数であることに変化はありません。
去年の1月から6月と今年の1月から6月の当事者を比較したデータによると、小学校4.7%→9.3%、中学生12.9%→20.6%、高校22.2%→16.2%となっています。率としては小・中では増えていますが、高校も実数はそんなに変わらないです(93件→80件)。18歳から29歳では36.1%(151件)→31.8%(157件)、30歳から39歳は8.1%(34件)→10.9%(54件)、40歳以上でも5件→19件となっています。小・中学校でほぼ倍、高校と20歳代は人数的には大きな変化はみられません。30代以上で増加しています。
今、大阪の教育は学力テストの平均点アップのための競争や管理が強まり、その現れとして児童生徒の校内暴力が4年連続で全国最多となっています。小中学校の不登校児童生徒数は毎年増加し、中学校では8千人近くで全生徒数の3.2%にも達しています。高校でも3.1%で全国一位です。このように競争と管理の教育によって、子どもたちは学校が楽しくなく学びの喜びも奪われ、人間関係を結ぶことを困難にさせられています。小・中学生、特に中学生の相談の増え方にも注目していく必要があります。登校拒否と並んで社会的ひきこもり問題も看過できません。30代以上の高齢化など、今まで特徴といわれてきたことがわれわれの相談統計にも表れています。
 Q. 本人が参加する場の雰囲気、本人と接する空間の雰囲気について
 相談室は来談者が安心して話ができるように努めています。ただし、現在の相談室は狭く、隣の相談の声が聞こえる状態であり、適当な場所の確保も財政的な問題で困難なため、来談者には気の毒な条件にあります。
[写真は外観と相談室の様子です。]
外観

内観 相談室

 Q. 参加・利用している家族・親の特徴など
 相談来談者は主に母親、両親で来られる場合もあります。
教育相談おおさかの紹介リーフレットやホームページを見た方、また、大阪府のホームページに掲載されているのでそれを見て知った方、「登校拒否を克服する会」の交流会に参加して知った方、新聞に記事や催し案内が掲載され、それを読まれた方、2014年から始めた府内の市・地域における「講演と相談会」で継続して相談を希望される方など、当法人を知る機会が増えるに伴って、当法人の存在が知られるようになってきています。
 Q. 家族・親が参加する場の雰囲気、本人と接する空間の雰囲気について
 上記の「本人が参加する場の雰囲気」と同じです。
家族が最大の支援者であることを相談の基本に、家族は相談員と共同の支援者となることを目的に相談を進めています。家族の悩みを解消し、当事者にとって家庭が安心・安全の場となるよう、親・家族が気づきや変化を相談のねらいにしています。
登校拒否・不登校、社会的ひきこもりの家庭は世間的にも孤立を深めていくため、親の交流会である登校拒否を克服する交流会」や「地域交流会」への参加を案内しています。家族同士が悩みを率直に話し合うことは大変重要です。相談員も大阪や地域の交流会に参加して交流に参加して相談活動に活かすように努めています。
 Q. 学校関係、行政、近所の人など、その他の利用者について
 教育相談おおさかの事業に、府内各地で行っている「講演と個人相談会」に地域の交流会世話人、学校の教職員、社会福祉協議会、保健所、民生委員など幅の広い参加が広がってきています。
Q.活動を始めたきっかけ[調査員が聞き取り]
 「大阪教育文化センター」の事業として1985年に「親と子の教育相談室」が発足しました。学齢期及び高校生の子どもの相談が中心でしたが、7~8年前ごろから社会的ひきこもりの相談が増加し、20歳代の相談が年代のなかで一番多くなってきました。相談室だけで困難を解決するのは困難なため、本人の回復状況によって次の支援機関、あるいは就労につながる道などの関係の支援機関と連携していく必要に迫られてきました。
そこで、相談活動を基本におきながら法人資格を持って活動の幅を広げることとし、2012年4月に大阪教育文化センターから独立して法人格に移行しました。
Q.大阪で特徴的な問題[調査員が聞き取り]
 教育の問題では、とりわけ大阪では全国学力テスト成績の学校ごとの平均点競争、問題行動の程度を5段階に分けて指導するなど、テスト漬けの競争と管理の教育が進行しています。生徒にとっては学校が息苦しく友だち関係もつくりにくく、学びの楽しさが奪われています。こうした状態が、校内暴力の発生件数、中学校の不登校生がともに全国一位となって表れていると考えています。
それに先生たちも競争管理教育のもとで多忙を強いられています。何より必要なことは教育行政が競争管理の教育を改め、少人数学級で先生が子どもと向き合う時間を確保するなどの教育条件を改善することが喫緊の課題であると思います。
さらに、子どもの貧困問題も大阪ではとりわけ深刻です。朝食をとらないで登校する子ども、ひとり親家庭に置かれた子どもに対して学校での支援や、関係支援団体とつながって援助について努力されています。当法人も貧困問題について他の団体と協力しながら進めているところです。
Q.不登校とひきこもりへの対応について[調査員が聞き取り]
 登校拒否・不登校は上でも述べたように競争と管理強化の教育のもとで他者に対して攻撃的な人間関係となり、子どもたちの生きづらさが進行します。忍耐も限界を超えそうなとき、自らの身を守る為にその場から退避する。その行動は本能的であり、登校拒否の発現となります。しかし、心は学校へ行かなければとの意思を持っていて、本人は心と体の不一致に葛藤し、苦しんでいる状態におかれます。
一般的に不登校とよばれる状態は、以上のような背景が本人の生きづらさを強めて、心と体の不一致の原因をもたらせていることから、登校拒否と呼んでいます。一般的に不登校の用語が使われていることから登校拒否・不登校と表現しています。
ひきこもりは一旦社会に出たが、働く権利や個人の人権を無視したパワハラやブラック的労働環境のもとで、登校拒否と同様に自分の身を守るために社会参加から撤退せざるを得ない状況に追い込まれます。しかし、本人は社会に復帰しなければならないとの意思を持っているが体が動かない。本人の葛藤の苦しみは登校拒否と同様です。
また、ひきこもりが登校拒否からの移行のケースもかなり見られます。小学校から高校までは学校へ再登校という戻る場があるが、ひきこもりで学校との関係がなくなると戻る場所がなくなります。
登校拒否・不登校の本人への対応は、子どもが苦しみから少しでも楽になるように家庭が安心でき、安全な場所となる居場所となることです。そのために、親は今の子どもの状態を受け入れ、「この子はこういうように考えているのか」と共感的に分かろうとする立場に立って援助者となることが必要です。親は「ああしなさい、こうしなさい」と指示や「こうしてみたら」と先回りして子どもを動かそうとしますが、子ども本人が持っている回復力が発揮できるような援助が重要です。本人が回復力を発揮できれるようになれば再登校への道が開けます。こうした適切な対応と援助が果たされれば、登校拒否からひきこもりへの移行も防げるようになります。
ひきこもりも社会的背景が主な要因で、社会参加から撤退した状態であるから登校拒否の教育問題の背景と同様に社会的です。したがって社会参加へ向かうことができるような援助が必要です。「こういう自分は許せない、ここから抜け出さないといけない」と社会参加の意思を持つが、動けない葛藤の渦中にあります。したがって援助の基本は家族であり、家庭が安心・安全の場になることが必要です。安心感が膨らめば感情表現が自由になり、自己回復力を発揮して社会参加を考え始めます。
われわれは以上のことから親や家族が本人への援助者となるように援助し、相談員と共同して援助者となることを相談の基本に置いています。ひきこもりも社会参加からの撤退と同時に社会復帰の意思を持って葛藤している状態を指すことから、われわれの法人では「社会的ひきこもり」と呼ぶことにしています。ひきこもりの相談は回復状態を見つつ、社会につながるスモールステップも考える必要があり、そのために、他の支援機関との連携を深めて居場所や中間就労への道が開けるように努力しています。
Q.活動の三原則とは[調査員が聞き取り]
 相談員は次の3つに原則として参加するようにしています。
第1に、月一回の相談員(正会員)による相談員会議。会議と併せて相談事例の交流や協議を適宜行っています。
第2に相談活動を始めたころから長期にわたって高垣忠一郎先生が相談の事例研究会にスーパーバイザーとして今も務めて頂き、相談力量の向上に努めています。
第3には、「登校拒否を克服する会」(親のみなさんによって構成)主催の大阪の交流会や地域の交流会に参加し、親のみなさんの悩みなどを聞き、相談活動に活かせるよう研修の意味で参加しています。
 Q. 今後の課題・目標など[調査員が聞き取り]
 相談員は退職教員で構成されており、相談員の高齢化が問題となっています。早期の退職者が相談員となって理論と実際を研修し、相談活動の力量を高めて継続していくことが課題となっています。
他の支援機関や団体との関係にも関わってもらうことも重視しています。居場所の獲得と経営もはかりたいです。ほとんどボランティアに近い相談員の活動にも少しは財政的な保障もしたいですが財政問題が悩みです。行政からの安定した制度としての助成を期待したいです。
 ・自由記述
 活動理念でも述べたように、子ども若者の生きづらさのの背景は教育と社会の問題にあります。ここにメスを入れない限りこれらの問題は解決しません。教育・社会環境がますます子ども若者を苦しめる状況にあるとき、登校拒否や社会的ひきこもりはさらに増加しないかと懸念されます。各支援団体の個別の支援活動をネットワーク的に連携し、社会や政治にアピールしていくことが必要だと考えています。
また、いずれの支援機関も財政問題に常に直面しており、われわれの活動においても、さらに余裕のある広い場所の確保、また居場所の確保、事業活動のための資金など、財政不足が悩みです。個別事業への助成もありがたいが、年間を通じての財政援助を制度として確立するよう、ひき続き行政と国へ要求していく必要があると考えています。
・ 調査員感想
 「大阪教育文化センター」は「たかつガーデン」の4階にあり、このNPOの相談室はそこから徒歩1分のビルにあります(「Q.活動を始めたきっかけ」にあるように、現在は独立して活動しています)。相談員は元教員なので、教師である矜持や学校に対する思いが強いが、相談はとても親身です。相談員が高齢化しており当事者との年齢のギャップで対応しづらくなっていると思いますが、そこを補うために事例研究等を行っているのだろうし、若者にも協力を得て、何とか子供たちの行きづらさを解消しようというバイタリティがあります。どちらかというと、親への対応に長けているかもしれない。

(最終更新日:2016年2月11日)

NPO法人 情報センターISIS神戸

Filed under: 兵庫県,相談する,集まる・つながる — Kumono @ 9時03分51秒

調査票は支援機関が記入。
答えの[ ]内および設問に[調査員が聞き取り]とあるものは、
支援機関への聞き取りをもとに調査員が記入。

Q.団体名
特定非営利活動法人 情報センターISIS神戸
Q. 主な活動場所
兵庫県神戸市中央区吾妻通4-1-6 コミスタこうべ(神戸市生涯学習支援センター)
JR神戸線・三ノ宮駅から徒歩約15分。市営地下鉄・三宮駅から徒歩約15分。阪神電鉄・春日野道駅から徒歩約3分。阪急電鉄・春日野道駅から徒歩約8分。阪神バス・吾妻通4丁目バス停すぐ。周辺は住宅地で、商店街が近くにあるので多少の人通りがあります。コミスタこうべは旧吾妻小学校の校舎を転用した建物で、駐車場はありません。事務所はコミスタこうべの北棟3階の市民活動総合支援拠点の中にあります。http://www.kobe-spokyo.jp/comista/参照]
 Q.活動内容に関して
 

活動内容 活動時間
(曜日・時間)
費用 利用の際の
注意事項等
居場所 火・木・金
11:30~16:00
無料 ひきこもり当事者
若者のつどい 月2回
第2・第4木曜
無料 ひきこもり当事者
家族会 毎月、第3日曜
13:30~16:00
一般千円 ひきこもりの家族
電話相談 火・木・金
11:30~16:00
 無料
個別相談 月2回、第1水曜、
第3木曜
無料  ひきこもり
当事者・家族
要予約
 Q. 活動理念など、活動をする上で大切にされていることについて
 ひきこもりやニートなど様々な問題に直面する若者を支援するため、支援の輪を広げながら総合的な問題に取り組んでいます。
・ひきこもり当事者および経験者の回復に向けて、「自主的な活動」を支援
・ひきこもり家族の支援:家族会を運営、ひきこもりを正しく理解し、適切な対応を学ぶ場を提供。ひきこもり家族の孤立化を防ぐ。
・当事者さんはその人なりの状況に応じた「自主的な活動」ができればいいと思います。居場所⇒若者の集い⇒自助会などのネットワークとつながりが広がってほしいです。
家族会では「ひきこもり」に関しての知識を提供しています。孤立している人にも声掛けしています。
 Q. スタッフプロフィール
理事 :長野県出身 武庫川女子大学名誉教授。現 不登校ひきこもり支援の兵庫県立神出学園長 兵庫ひきこもり相談支援センター長 ひょうごユースケアネット推進会議座長。
北海道大学大学院で、挫折した青少年の臨床的支援を通して、青少年の心身の回復の筋道を研究し、1974年に福井大学教授となり、1994年 武庫川女子大学大学院教授に招聘され、同時に兵庫県立神出学園長に就任。2009年ひきこもり支援のNPO法人情報センターISIS神戸理事長に、2010年からひきこもりの「ほっとらいん」相談にも対応、現在に至る。
2003年学会から学術功労賞を贈られ、2012年には兵庫県から、不登校・ひきこもり問題で「社会賞」を、2014年には神戸新聞社から「社会賞」をそれぞれ贈られる。
主な著書は『いじめを克服する』『いじめ体罰はなぜ起きる』『高校中退』『ひきこもり支援マニュアル』など多数。
 Q. ホームページ
http://www.isis-kobe.net/
 Q. メールアドレス
staff@isis-kobe.net
 Q. 電話番号・FAX番号
078ー232ー3923
 Q.最初の相談者の割合について
 

属性 割合(%)
本人 20%
60%
親以外の家族 10%
その他 10%
 Q. 上表「その他」とは
学校関係者、社会福祉協議会関係者 など
 Q. 参加・利用している本人の特徴など
・年齢層 20歳代~50歳代 、 男性80%、女性20%
・親に経済的な負担をかけたくない(自主的に動ける若者)。
 Q. 本人が参加する場の雰囲気、本人と接する空間の雰囲気について
・若者のつどい:当事者が自由に参加、テーマの行事やフリートーキングなどを行います。
・居場所(開設日):居場所と保有パソコンを、そのときの状況に応じて自由に利用できます。
・ボランティアスタッフとして:居場所の当番や、行事案内・講演会チラシ作りなどに参画もできます。
[写真はコミスタこうべ(神戸市生涯学習支援センター)の玄関と居場所の様子です。]
玄関 居場所 居場所
 Q. 参加・利用している家族・親の特徴など
○家族会に参加される家族
・ひきこもり対象年齢は10代後半から40代まで。30代後半が特に多く、男性8割、女性2割。
・参加家族:母親が多い。母親が7割、父親が2割、その他が祖父母と兄弟姉妹。[家族会に2~3回来るが、継続しない人が多い印象です(特に家族会を特効薬的に考えている人)。期待せず参加して、思いがけずいいことがあるかもしれないという気持ちで来てほしいです。親のモチベーションをどう高めるか、焦りのある親にどう説明するかが難しいです。変化が実体験として納得できればいいと思います。ただし、その後の変化のない日常をどう支えるかも重要だと考えています。]
Q.活動を始めたきっかけ[調査員が聞き取り]
 平成18年4月に神戸市元町の協和会館で活動を始めました。その時はひきこもりの当事者の平均年齢が30代を超えた時代で、その人たちが自主的に活動できる拠点という趣旨で立ち上げました。その後、家族会なども設立されましたが、今でもその趣旨は変わっていません。
そして、平成21年に現在の場所に移りました。その時に当事者たちはグローバル・シップスこうべという当事者団体を立ち上げ、こちらは家族会を中心に「NPO法人情報センターISIS神戸」として立ち上げました。その後パソコン教室を開いたりや、平成22年7月に居場所を開設したりしました。平成23年4月からは、若者だけが参加できる若者のつどいを実施し、もともとISIS神戸にいたグローバル・シップスこうべの代表さんにコーディネートしてもらっています(神戸市青少年会館でも活動しています)。
Q. 活動していて良かったこと・大変だったこと[調査員が聞き取り]
 若い人たちが薬などの力を借りなくてもいいぐらいに自分の力で回復していった、自分の生活を取り戻して元気になったことです。
親も1~2年継続して家族会に参加することで、笑顔になりました。本当はその後が大切なのですが、いい方向に向かうと支援する側のモチベーションもあがります。ただし、なかなかうまくいかないことの方が多いです。一瞬の喜びのためにうまくいかないことを頑張るという意味ではスポーツにも通じるかもしれないと思います。
Q. ネットワークに関して[調査員が聞き取り]
 支援につながらない潜在的なひきこもりの人のために受け皿になれるものがないので、そのためにもネットワークの構築が必要だと思います。
「ひきこもり地域相談会」も主催しています(平成26年は西宮、平成27年の第1回は伊丹、第2回は尼崎)。神戸市は独自で体制をとっているので、開催は難しいのですが、神戸市で開いてほしいという声もあり実際に神戸の人が相談会に来ることがあります。
行政もひきこもり支援に予算がつかなかったり、市によって支援にばらつきがあったりして、何か起こってからしか対応できないのが実情です。本当は予防保全的・早期の対応が必要で、行政もそれを理解してくれていますが、お金も人もないという状況です。だからといって空白にするわけにもいかないので、自分たちでやれる範囲でやっています。
Q. 今後の課題・展望など[調査員が聞き取り]
 できることをできる限りやります。うまく後進にバトンタッチできればいいと思います。本当は行政が受け皿をつくり、補完的にNPOが支援する形になればいいのですが、現在はその逆の状況です。
・ 調査員感想
 「ISIS神戸」という名前は、よく聞いていたので大きい団体だと思っていたら、こじんまりとした場所で活動していて驚きました。それでも「ひきこもり地域相談会」や阪神ブランチの運営など幅広いことを行っていて、熱意があると思います。大阪府の行政も兵庫県と同じような状況で、それゆえこのようなネットワークの構築が重要だと思うので、継続していくためにもこのプロジェクトを支援機関側でも利用してほしいと思います。(調査員1)

小さい団体さんにもかかわらず、非常に人口の多い地域で県の公的窓口を受託している、とても頑張っている団体さんです。これまでメンバーの「自主的な活動」を軸に活動をされてこられたので、受託事業との兼ね合いでは葛藤もあるそうですが、行政や当事者、家族、地域の人たちと連携することで、今後良い方向に活動の流れをもっていってほしいと思います。(調査員2)

(最終更新日:2017年4月5日)

2016年1月30日

NPO そーね

Filed under: 大阪府,学ぶ,集まる・つながる — Kumono @ 21時22分00秒

調査票は支援機関が記入。
答えの[ ]内および設問に[調査員が聞き取り]とあるものは、
支援機関への聞き取りをもとに調査員が記入。

Q.団体名
NPOそーね
Q. 主な活動場所
大阪府豊中市曽根東町1-11-51練心庵2F
[阪急曽根駅から徒歩5分。周辺は住宅街で、駐車場はありません。]
 Q.活動内容に関して
 

活動内容 活動時間
(曜日・時間)
費用 利用の際の
注意事項等
当事者研究会 月2回程度
随時ウェブサイトやフェイスブックなどでお知らせします
各回
500円
特になし
そーね学術部 随時ウェブサイトやフェイスブックなどでお知らせします
ちゃぶ台カフェ 随時ウェブサイトやフェイスブックなどでお知らせします

[・当事者研究会:セッションの中で終わらせるのではなく、日常にも連続的に波及してほしいので日常的なかかわりの場として畑(家庭菜園)なども行っています。

・そーね学術部:「当事者研究」とは何だろうかということを他分野から横断的に研究していくことを目的に行なっています。いわゆる「当事者研究の研究」です。

・ちゃぶ台カフェ:そーねの大切なアイコンであるちゃぶ台を囲み、共に食べたり、読書会をしたり、ゲストのお話を聞いたりしながら、ちゃぶ台でつながり、ご縁を感じる会を開催しています。ちなみに最近は「イスラム」についての読書会で、当事者研究の「ギャップを認識する」という手法を文化・宗教を理解するのにも生かそうとする試みを行っています。]

 Q. 活動理念など、活動をする上で大切にされていることについて
── あえて、生きづらさをワークする ──
NPOそーね は「当事者研究」などの取り組みをとおし、ここに集った人が、自分について、自分をとりまくつながりについて、一旦立ち止まってながめ、共に考え、研究していく。そんな場を提供したいと考えています。
カルテのある人も、カルテのない人も、自分自身で、共に。
 Q.スタッフの人数(代表者含めスタッフ的な役割の人の数)
男性 女性
30代 2人 2人
40代 1人 1人
  Q. 専門資格・免許など
介護福祉士、ケアマネージャー、保育士、僧職
 Q. ホームページ
http://npo-sone.jimdo.com
 Q. SNS等
 

Facebook https://www.facebook.com/nposone
 Q. メールアドレス
renshinan.sone@gmail.com
 Q.最初の相談者の割合について
 

属性 割合(%)
本人 80%
20%
 Q. 参加・利用している本人・親の特徴など
 年齢層も男女比もばらばらです。回によっても違います。当事者研究の団体ですので、当事者研究に何らかの興味、接点をもった方が来られます。引きこもり・不登校の当事者の場合もあれば、精神疾患をもつお子さんのおられる親御さんのこともあれば、ただ、どんなものだろうって思われた方もいれば、それぞれこられる経緯もばらばらです。また、継続的に来ていただける方もいれば、そうでない方もいます。
また、学校関係、行政、近所の人などに対しても特に制限はなく、むしろ積極的に利用していただきたいと思っています。
 Q. 本人が参加する場の雰囲気、本人と接する空間の雰囲気について
 特にルール等は設けていませんが、当事者研究会ですので、見学されるにせよ参加されるにせよ、当事者研究の場になります。靴を脱いで上がってもらって、好きなところにすわってもらいます。ソファーやイスなどもあります。あとは、まんなかにちゃぶ台があって、ホワイトボードを使って当事者研究会は進みます。

外観 ちゃぶ台 内観

Q.活動を始めたきっかけ[調査員が聞き取り]
 スタッフ6人は、友人であったり、ある先生(僧)の授業で知り合ったりと元々つながりがありました。その知り合いたちが当事者研究をやりたいということを軸に結成しました。みんな色(個性)が強いので、代表が中心になるのが一番バランスがよくうまく回ると考えています。
それぞれが同じ目的で集まったわけでなく、それぞれの色・分野(発達・社会福祉など)が、当事者研究を軸に混じっているという感じです。
2014年2月から準備し始め、同年初夏に当事者研究の本家「べてるの家」に遠足ついでに行きました。実際の活動は、同年7月の『当事者研究の研究』という本の読書会がスタートです。
Q.なぜ一人の参加者としてほかの団体に参加するのではなく、コーディネーターとして団体を作ったのか [調査員が聞き取り]
 当事者研究の発祥地「べてるの家」とは、少し違う「当事者研究」の場を関西に作りたかったからです。べてるでは、発表者の方にホワイトボードの前に出てきていただき、インタビュー形式で苦労の展開図を作って、皆で眺め、他の参加者さんは、挙手をして質問や良い部分などを投げかけていく、という形をとります。
私たちは発表者と他参加者が明確に分けられている”べてる式”とは異なり、その垣根があいまいで、各々が意見を自由に語り、その中でテーマが出てくる・立ち上がってくることを期待して行なっています。当初よりターゲットやコンセプトは決まっておらず、活動する中で来る人たち(ターゲット)や理念(コンセプト)が決まってくる、いわばライブのような形で活動しています。当初から掲げている枠組みは唯一「カルテのある人も、カルテのない人も、自分自身で、共に。」というものだけです。
 Q.活動していて良かったこと[調査員が聞き取り]
 良かったことはいっぱいあります。自分が整理され、言葉にできなかったことが言葉になっていき、自分の言葉でなく他者の言葉で自分が言いたいことを言葉にでき、理解する喜びがあります。(『他者の言葉が、自分の言葉になる』)。
 Q.今後の展開(法人格の取得)について[調査員が聞き取り]
 法人格をとるかどうかは最初から議論がありました。当初は会計・規約等の整理、書類の準備等に時間をとられるので後回しにしていましたが、個人の責任では活動に限界があるので目下検討中です。活動の中で枠組み(理念や規約など)が決まっていく形なので、まだ明確には決まっていないというのが現状です。
 Q. 今後の課題・目標など[調査員が聞き取り]
 代表としては、活動を大きくしていくことです。そのために、メンバーの色のバランスを取って円滑に回るようにしています。また、参加者が「そーね」の空気感に慣れていって増えていくことです。セッションの中で終わらせるのではなく、日常にも連続的に波及してほしいです。そうした当事者研究的な考えを広げたいと思っています、「あらゆる仕事場をこの空気感で」というように。
 ・自由記述
ー弱さの情報公開ー
言葉にならないけど、なにか想うことがある、感じることがある、だけど、それをうまく周りと共有できない。つながりたいけどうまくいかない。つながっているけど苦しい。
そんなとき、それをことばにできれば楽になるんだろうけど、ことばにするって簡単じゃない。そばにいる人がなにかを思っているよう。なにか苦しんでいる。でも、話してはくれない。いろいろ想像はするけれど本当のところはわからない。
当事者研究はそれらの悩みに直接答えてくれるわけではないけれど、「研究」してみるといままでにはなかった発見があってそれが新たな道をひらいてくれるかもしれません。
・ 調査員感想
 「当事者研究会」ということだったので、当初は硬い雰囲気かなと思っていましたが、実際はイメージとは少し違っていました。確かに「研究」という側面もありますが、『他者の言葉が、自分の言葉になる』という言葉のように、「自助会」の側面も持っていると感じました。参加者の方々もその雰囲気にひかれて行っているようです。「研究会」らしく発言も求められるので苦手な当事者は初見では難しいかもしれませんが、そこはスタッフの方が優しくフォローしてくれますのでご安心を。

(最終更新日:2017年3月8日)

2016年1月28日

NPO法人青少年自立支援施設 淡路プラッツ

Filed under: 働く,大阪府,相談する,集まる・つながる — Kumono @ 22時34分16秒

調査票は支援機関が記入。
答えの[ ]内および設問に[調査員が聞き取り]とあるものは、
支援機関への聞き取りをもとに調査員が記入。

Q.団体名
特定非営利活動法人 青少年自立支援施設 淡路プラッツ
Q. 主な活動場所
大阪府大阪市東淀川区下新庄1-2-1
[阪急淡路駅から5分。周辺は閑静な住宅街で、駐車場はありません。
1992年発足(元々は商店街で親の会として発足) 1994年現在の物件に移転(HPより)
1Fが事務所、2F、3Fが各2、3部屋あり、居場所として使用しています。]
 Q. その他活動場所
・茨木プラッツ:大阪府茨木市駅前3-6-15美術サロンギャラリー福寿草
・南河内プラッツ:大阪府河内長野市本町19-6トキワ荘7号室
・大阪市不登校児児童通所事業(サテライト東淀川)(サテライト旭東)
(スタッフは淡路プラッツのスタッフと共通)
 Q.活動内容に関して
 

活動内容 活動時間
(曜日・時間)
費用 利用の際の
注意事項等
面談 50分 8500円 初回親ごさんのみ
6000円
居場所 火曜
(10:00~18:00)
水曜
(13:00~17:00)
金曜
(13:00~20:00)
のうち2日活動
【月8回】
月:51000円 最初の3ヶ月:35000円
(プレメンバー期間 週1回)
トライアル
ジョブ
(就労実習)
1回
2時間×8週
1事業所
あたり
5000円
メンバー登録後に
スタッフと
相談のうえ実施

・居場所に関して
料金の月51000円には、本人面談、親御さん面談、親の会含みます(旅行など実費は除きます)。安いか高いか難しいところですが、それに相応しい関わりをしながら、価格は現状維持ができればと考えています。また料金を払うのは基本的には親御さんになるので、家族ごと淡路プラッツに関わって頂くのを基本としています。
料金支払いの時系列は、「初回面談(6,000円)」→「面談(8,500円×回数分)」→「最初の3ヵ月(35,000円×月)」→「居場所(51,000円×月)」となり、丁寧に説明をしています。
ただこれらお金のことは親御さんと話すことで、当事者本人にはお金のことをあまり意識してもらわないようにしています。

・トライアルジョブに関して
居場所利用者さんにのみ提供しています。初回はスタッフ完全同行、2回目の実習ではスタッフが先に帰り、3回目の実習では利用者さんが先に行くなど徐々に自分一人で仕事ができるよう支援し、最終的に5回目以降は完全に一人で就労実習できることを目指しています。スタッフは利用者さんが実習を終わるごとに行う振り返りをサポートし、実習先と利用者さんとの間に入ってフォローも行います。
過去には委託事業としての就労実習のみを利用している人もいましたが、信頼関係が構築されておらず、スタッフが特性を把握しきれていない人には困難もありました。現在ではプラッツを利用して、半年、1年経過した利用者さんに、トライアルジョブプログラムを実施しています。利用者の強み、弱みがわかっているので、利用者の個性に合わせて実習先を選択(コミュニケーションが求められる職場、黙々と作業する職場など)するので、継続率は上がっています。ドタキャンもありますが、ほとんどの利用者がやりきっています。
一回目のトライアルジョブでは利用者さんが「ものすごく緊張して眠れませんでした」と徹夜で来ることもあります。就労実習を通して、生活リズムの改善など別の課題が見えてきます。就労へのイメージを持ってもらうことも大切で、トライアルジョブを通して、自身の別の課題と向き合ってもらっています。

 Q 利用の際の条件
・(精神)手帳(所持)の人は居場所利用希望の場合、要相談ですが、断っていることが多いです。デイサービスなど、医療のサービスを紹介することもあります。プラッツ利用中に手帳を取得するケースもあります。個別対応は行います。淡路プラッツでは初めての面談は親御さんとスタッフのケースが多いので、親御さんとの面談で利用希望者が精神障害圏の疑いが明らかに強い人は投薬による改善など、医療的処置を勧めます。Drの許可を得た場合は、居場所を利用する場合もあります。

・発達障害の場合は、(よほど重くない場合)要相談のうえ、居場所利用の中でコミュニケーション、人との関りを学んでもらい、対人関係の改善方法を考えます。必ず利用者さんには担当スタッフがつき、2週に一度くらい個別面談を行い、利用者自身の強み弱みを利用者さんとスタッフがともに考えています。居場所に入ってもほったらかすわけではありません。

全ての人と仲良くする必要はないと思います。友だちができる場所ではないことも伝えており、苦手な人がいても生きていける力を身につけるようにしています。

 Q. 活動理念など、活動をする上で大切にされていることについて
 「親の会」から立ち上がり20年以上の支援実績を持つ当法人は、現在も親ごさんとスタッフが協力して運営するスタイルで、「居場所」を中心とした若者自立支援の場であると共に、親ごさんにとっての「居場所」になることも目指して活動しています。具体的には、親ごさんとの関わりを中心とした「アウトリーチ(出会いのための)支援」を入口として、面談・講座・親の会・訪問等のメニューを通じて、「居場所支援」への移行を目指してご家族と一緒に取り組んでいきます。
「居場所支援(=生活支援)」では“レクリエーション”、“コミュニケーション”、“日常生活体験”を通じて様々な経験や人との関わりを積み重ね、若者のペースに応じた伴走型のサポートでそれぞれの社会参加や自立に取り組んでいきます。もちろん、この「居場所支援」期間はあくまで通過点であり、その先の「出口支援(自立・就労)」を念頭に置いての関わりですが、ひきこもった経験を持ったり自信を失った若者たちにとっては、まず“自立を支える基本の力、気持ち”を獲得するために一歩一歩と着実に進めていくことが何よりも大切だと考えています。
目まぐるしく変化する時代や社会情勢の中で、若者の生き方や働きの方モデル、及び家族のあり方や役割のモデルもまた多種多様化しています。来たるべき未来に若者・家族が安心できる“豊かな生き方”を一緒に創り出していくこともまた当法人が目指す大切な支援の形です。
 Q.スタッフの人数(代表者含めスタッフ的な役割の人の数)
男性 女性
20代 1人 1人
30代 2人 2人
40代 2人 1人
50代 1人

役員7名(理事長含む)。
現在常勤7名、非常勤3名。利用者からスタッフになった人はいません。スタッフ10名は元利用者の親が淡路プラッツの役員として関わり、淡路プラッツの方向性に関与しています。

  Q. 専門資格・免許など
臨床心理士、精神保健福祉士、産業カウンセラー、キャリアカウンセラー
 Q. スタッフプロフィール
 23年前に「親の会」が立ち上げた団体であることから、継続的に元利用者の親御さんを役員として選出していることで、その時々のご家族の意向に沿った形での関わりを意識しています。上記の有資格者やボランティアさんも含め、スタッフ全員で「居場所」での活動や親ごさんとの関わりを行っています。本来淡路プラッツでやるべきことをおろそかにならないように意識しています。「居場所を守ることを意識する」
 Q. ホームページ
http://www.awajiplatz.com/
 Q. メールアドレス
awajiplatz@gmail.com
 Q. 電話番号・FAX番号
06ー6324ー7633
 Q.最初の相談者の割合について
 

属性 割合(%)
本人 5%
90%
親以外の家族(親戚、祖父母など) 5%
 Q. 参加・利用している本人の特徴など
 居場所利用者は10代~40代で男女比7:3か8:2ぐらいです。時期により変動しますが、人数は15~16名を推移しています。利用者の平均利用期間については「1年はかかりますよ」と説明していますが、実際は2、3年かかります。利用期間に年齢、性差はありませんが、ひきこもっていた期間が長いほど利用期間も長い傾向にあります。過去には淡路プラッツ利用期間が10年の人もいました。(今は利用期間が長くなりすぎないように、どこかにつなぐ、押し出すようにスタッフ全員で意識しています。ただ最初から就労の話をするとしんどくなるので、最初の半年、1年、トライアルジョブを受けるまでは就労の話はほとんどしません。)
 Q. 本人が参加する場の雰囲気、本人と接する空間の雰囲気について
 なごやか、ゆるゆる、ぼちぼち、まったり 来やすい居場所になることを心がけています。初めて居場所を利用する利用者さんが居やすいように、他の居場所利用者さんに声かけをするなど、スタッフとメンバーみんなで来やすい居場所を作っています。徐々に居場所滞在時間を増やしていき、遊びやボーリング、カラオケなどを通して、自分の苦手な人との付き合い方や、弱みを分かっていければいいなと思っています。働く前の土台作りに約1年かかり、本人が「何がしたい」かを自覚するまでまた約1年かかります。本人の意志がでてきたら、トライアルジョブの話を考えます。
外観 外観 居場所居場所 居場所 居場所
 Q. 参加・利用している家族・親の特徴など
 利用料金がかかる都合、経済的に比較的余裕のある親御さんが多いです。夫婦で同居しており、いずれか、あるいは両方が現在も働いている家庭からの相談が多く、年齢層は50~60代が中心です(若者の年齢に親御さんの年齢が比例する) 。
 Q. 家族・親が参加する場の雰囲気、本人と接する空間の雰囲気について
 親がしんどいと子供もしんどくなるので、「肩の荷をおろしてゆっくりやりませんか?」をモットーに、親御さん自身の人生を明るく考えてもらえるように、笑って帰ってもらえるように、面談でも講座でも心がけています。 親の会の雰囲気は、参加者にポジティヴで元気に、明るくなってもらうように心がけており、パワフルな親御さんに会を作ってもらっています。 この親の会にはあまりスタッフはタッチせず、司会も親御さんに任せています。問題は深刻だけど明るくやっています。
・ 調査員感想
 淡路プラッツは、行政からの委託ではなく、建物を自前で所有している支援機関。居場所として複数の部屋が使え、備品も非常に充実していると感じた。一方で民間支援機関ということもあり、一か月あたりの費用は比較的高めだと感じる。最初はスタッフと親の間での面談からスタートするため、本人を家から居場所に連れてくるアウトリーチ等のスキルも経験として蓄積されていると思われる。
「本人のやりたいことが出てくるまで、約1年間は就労の話をしない」とのスタッフさんの言葉が印象的で、自我を回復し、自分の意思が芽生えるまで淡路プラッツのスタッフは「待つ」。このような「待つ」事が可能な背景としては、一定の利用料を受益者負担で徴収する民間の支援機関であることが挙げられる。公的支援機関のように、単年度ごとに就労実数を成果として求められることがないことは、スタッフの相当の忍耐や覚悟と合わさって、長期引きこもり状態から回復するための優れた支援サービスを提供しているように思われる。
また利用者同士での遊びやコミュニケーションを通じて得た自信、スキルを、トライアルジョブにつなげていく方向性は、既に自身で動き始めている当事者よりも、どちらかというと現に引きこもり状態にある当事者が、そこからの回復の第一歩(最初のステップ)として利用するのに最適な施設の1つであるという印象を持った。

(最終更新日:2016年1月28日)

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